2024/01/17

Miguel Alcaide / Noche de Ronda ('83)

A1Que Rico El MamboB1Granada
A2Noche De RondaB2El Cumbanchero
A3CumanaB3Historia De Amor
A4Vereda TropicalB4Brazil
A5Tico TicoB5Jurame
 このジャケット写真が、本作のすべてを表していると言っていい。
 やたらとギターの上手いおじさんが、全編ベロンベロンに弾いて、弾いて、弾きまくる、そんなアルバムです。それだけのアルバムです。

 いちおう、ベースとラテン・パーカッションが伴奏を担っています。しかし、ほとんど空気です。
 おじさんの、過剰なまでのトレモロが充満して、すっかりかき消されてしまいました。主役のギターに大きく振った録音バランスのせいもあって、伴奏者の存在をこれっぽっちも感じさせません。

 ラテン好きな人には、おなじみのナンバーが並んでいますね。

 どの曲も3分前後とコンパクトにまとまっているため、おじさんの激しいギター・プレイをしつこい、くどいと感じる前に終わってしまいます。しかも意外なことに、後味がサッパリ、さわやかだったりします。暑い日に食べる辛口カレーみたいだ。

 サントス・コロンも歌っていたB3。これ、『ある愛の詩』のテーマです。
 たとえフランシス・レイ作の美しいメロディだろうと、おじさんは遠慮なんてしません。これでもか、これでもかと弾きたおし、一面の焼け野原と化しました。わびもさびもあったもんじゃない。
 私の目には浮かんでいます。おじさんのギターからもうもうと煙が上がっている様子が。

 そしてB4。ご存知「ブラジルの水彩画」です。
 原曲の、風雅にしてパッショネイトな曲調が、おじさんのすばしっこい持ち味と化学反応。大爆発です。もう誰にも止められない。もはや「ブラジルの水彩画」はこのおじさんのために作られたんちゃうか、とさえ思えてきます。
★★★

Side Men
Tato Diaz: Coro
Anibal Hernandez: Coro
Ati Colon: Timbal
Ray Pacheco: Bass
Ramon"Chorolo" Gonzalez: Bongo
Villanueva: Conga
Tonito Ferrer: Guiro, Maracas

Credits
Herman Glass: Producer
Pedro Henriquez: Engineer
Joe Cyr: Mixing
Eddy Fernandez: Foto

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