2018/11/30

Linda Ronstadt & the Nelson Riddle Orchestra / What's New ('83)

リンダ・ロンシュタット&ザ・ネルソン・リドル・オーケストラ / ホワッツ・ニュー
A1What's New
ホワッツ・ニュー
B1I Don't Stand a Ghost of a Chance with You
ほのかな望みもなく
A2I've Got a Crush on You
クラッシュ・オン・ユー
B2What'll I Do
どうしたらいいの
A3Guess I'll Hang My Tears out to Dry
ティアーズ・アウト・トゥ・ドライ
B3Lover Man (Oh Where Can You Be)
ラヴァー・マン
A4Crazy He Calls Me
クレイジー・ヒー・コールズ・ミー
B4Goodbye
グッドバイ
A5Someone to Watch over Me
やさしき伴侶を
 スタンダード曲集です。
 ウィリー・ネルソンの『スターダスト』などと同様、本作は、いわゆるジャズではありません。

 ゴージャズなオーケストラの伴奏に支えられ、リンダさんはひとつひとつの歌を、大切に大切に歌います。
 本作は多くの人々の心を打ちました。それはきっと、リンダさんやオーケストラが、スタンダード曲に対し愚直なまでに誠実であったから、だと思います。

 タイトル曲A1、3回目の"what's new"(1分20秒)でリンダさんの声がぶわーっと広がる瞬間、オーケストラがアクセルをグッと踏み込んでどどーんと盛り上げるアレンジがたまりません。一気にもってかれますな。
 何と、何と苦しい恋心か。
 たとえ歌詞がわからず、英語が聞き取れずとも、歌に込められた想いは、通じます。伝わります。

 スタンダード曲を、ここまで丁寧に、言葉を噛みしめ、詞の世界に入り浸って歌っているのです。そりゃ心打つって。

 なお本作、ホントかウソか知りませんが、カーリー・サイモンの"Torch"を聴いたリンダさんが「あのブスにだけは負けたないんや!」とピーター・アッシャーをどやして制作されたらしい。

 これだけのアルバムに結実したことを思えば、女のマウンティングも悪いことばかりじゃない。
★★★

Arranged & Conducted by Nelson Riddle
Produced by Peter Asher

Recorded & Mixed by George Massenburg

Assisted by Barbara Rooney & Robert Spano
Recorded at The Complex (L. A.) June 30th, 1982 ? March 4th, 1983
Mastered by Doug Sax at The Mastering Lab (L. A.)
Photography by Brian Aris
Art Direction and Design by Kosh With Ron Larson
Album Coordination by Gloria Boyce

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