2018/11/23

Bill LaBounty / This Night Won't Last Forever ('78)

ビル・ラバウンティ / 涙は今夜だけ
さよならの挨拶は夢のひとときが終ってから……
噂のメロウ・ボーイ、ビル・LAバウンティがセンシティヴな感性で綴る愛の面影。
AORの名作「涙は今夜だけ」を収録した幻のデビュー・アルバム、熱い要望にこたえて、遂に登場!
A1This Night Won't Last Forever
涙は今夜だけ
B1Lie to Me
ライ・トゥ・ミー
A2Room 205
ルーム205
B2Who's Gonna Hold You
悲しき抱擁
A3In 25 Words or Less
言葉はいらない
B3Crazy
クレイジー
A4Open Your Eyes
オープン・ユア・アイズ
B4A Tear Can Tell
涙を信じて
A5Little Girl in Blue Jeans
ブルー・ジーンの女の子
B5I Hope You'll Be Very Unhappy Without Me
恋を大切に
 田中康夫氏の記したライナーノーツが名文で、本作を手に取った瞬間を「感動的なレコードとの出会い」と述懐しています。
 なお氏にとって「感動的なレコードとの出会い」は2回しかなくて、ひとつは本作。もうひとつはスティーヴ・ギブの"Let My Song"ということらしい。

 ノスタルジックで、センチメンタルで、まるで寄せては返す波のように、心が切なく揺さぶられる、そういう文章です。どこかビル・ラバウンティの歌に似ているような気さえします。読むとますます本作を好きになります。

 今まで、たくさんの中古レコードの数々のライナーに目を通してきましたが、心に残る文章なんて100にひとつもありゃしません。まして本編の価値を高めてしまうほどのライナーなんて、これくらいしか思いつきません。

 本作のライナーはステキな文章だけでなく、さらにステキな写真も添えられています。

なぎら健壱さんですか?

 タイトル曲A1は、マイケル・ジョンソンの方がカラッとしてて好きかなあ。本作はB面が聴きどころ。B1「ライ・トゥ・ミー」やB5「恋を大切に」は胸にこたえますよ。
★★★★

Produced by Jay Senter

Designer: Desmond Strobel
Photography: Jonathan Exley
Illustrative Effects: Jeff Richards
Logo: Scott Griffiths

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