2018/06/29

Natalie Cole / Inseparable ('75)

A1Needing YouB1Something for Nothing
A2JoeyB2I Love Him so Much
A3InseparableB3How Come You Won't Stay Here
A4I Can't Say NoB4Your Face Stays in My Mind
A5This Will BeB5You
 ナット・キング・コールの娘です。
 2世スターならほぼ全員、そうでしょうけど、本人はこういう言われ方を嫌っていたみたい。
 そういう意味では、『お笑いマンガ道場』で「おやじ何とかしてくれよ!」と叫んでいた三波豊和さんは、特殊な例なのかもしれません。

 それはともかく、ナタリー・コールはその出自がどうあれ、自分の足で歩いて、泥にまみれ、汗を流し、涙を流し、ようやく大歌手の座をつかみ取ったのであります。

 歌手デビューの時点ですでに死去していた父親からはもちろん何の手助けもなく、父の看板にすがって活動しているわけでもなく、世間が貼った「ナット・キング・コールの娘」というラベルに抗って、生き抜いてきました。

 才能豊かな人材が、ガチンコの生存競争で日々シノギを削り合うアメリカの音楽業界はわが国と違い、七光りで食えるほど甘くありません。
 何度も何度も消えそうになりながら(というより、しばらく消えていた)ナタリーはどっこい生き残りました。
 そして病魔と闘いながら、晩年までステージに立ち続けたのです。

 数年前、波乱万丈の歌手人生を綴った自伝を出したとか。ぜひ読んでみたい。どなたか翻訳プリーズ。

 ナタリーのデビュー・アルバムである本作は、歌う喜び、楽しさに満ちあふれています。
 その後の、彼女が直面することになる数々の辛苦を思いやると、その素朴さ、無邪気さが痛々しいくらいです。

 A1はバルビ・ベントンが『サムシング・ニュー』でカバーしていましたね。
★★★★

Larkin Arnold: Executive Producer

Arranged by R. Evans, C. Jackson and M. Yancy
Produced by Chuck Jackson and Marvin Yancy
Personal Management: Kevin Hunter
Spiritual Advisor: Janice Williams

Recorded at Curtom Studio and Universal Studio
Engineers
Roger S. Anfinsen and John Janus at Curtom Studio (A1-A5, B1)
Richard Adler and Bruce Swedien at Universal and Paragon Studios (B2-B5)

Art Direction: Roy Kohara
Photography: David Alexander

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