2018/06/16

Herb Ellis, Joe Pass / Seven, Come Eleven ('74)

ハーブ・エリス&ジョー・パス / セヴン・カム・イレヴン
A1In a Mellow Tone
イン・ア・メロー・トーン
B1I'm Confessin' (That I Love You)
アイム・コンフェッシン
A2Seven Come Eleven
セヴン・カム・イレヴン
B2Easy Living
イージー・リヴィング
A3Prelude to a Kiss
プレリュード・トゥ・ア・キス
B3Concord Blues
コンコード・ブルース
A4Perdido
パーディド
 陽気で呑気なハッピー・セッション、というのが世間一般のコンコード・ジャズに対する印象なのではないかと思います。
 たしかにそれは間違っていない。しかし決してダラダラと演奏しているわけではありません。

 A2はベテラン・ギタリスト2人が競争意識をむき出しにして、互いに挑みかかっています。この殺気はもしかすると、とんがった音楽よりもずっとずっと恐ろしい。
 ミョーな例えですけど、筋金入りのモノホンのやーさんは声を荒げることなく、ニコニコと笑みを浮かべながら脅しをかけてくるのだそうです。本作にはそういう怖さがあります。

 血煙噴き上がるギタリストの真剣勝負。両者の間に立って、まるでジョー樋口のように適度に煽り、適度に抑えつつ会場の空気を読みながら演奏の流れを作るレイ・ブラウンのでっかいベースの音がたまりません。
「オレのホットドッグにマスタード入れるなよコノヤロー」って叫んでいる場合かいな。
★★★

Produced by Concord Jazz, President: Carl E. Jefferson
Recorded Live at Concord Boulevard, Concord, California
Recording, Remix and Mastering Engineer: Phil Edwards

Art Direction: Dan Buck Graphic Design
Cover Photograph: Richard Hixson

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