
A1 | I Don't Believe in Magic | B1 | I'm Gonna Blow Your Mind |
A2 | You'd Be Good for Me | B2 | One on One |
A3 | Litterbug | B3 | Gotta Lotta Love |
A4 | Who Do You Love | B4 | The Sound of Philadelphia |
A5 | I'd Like To Make Love to You |
かつてドン・マクリーンの項にも書いたように、私はライノのコンピレーションCDが好きです。何だのかんだのけっこうな枚数を買い集めたせいで、置き場所がなくなってしまい、とうとう弁当箱にさえも詰め込んでいる有様。これくライノお弁当箱に。
これらライノのコンピレーションを橋頭保に、アナログ・レコードを探したり、買ったりしたことも少なくありません。私の音楽ライフを豊かにしてくれているわけです。ありがとうライノ。

これはお気に入りのひとつで、"Billboard Top Dance Hits 1978"というもの。その名の通り、'78年のディスコ・ヒットをまとめています。ディスコ・ブームが最高潮に達したこの年、ダンス・フロアがどれだけ盛り上がっていたことか。以下のトラックリストをごらん下さい。
とりわけ目を引くのは2の「マッカーサー・パーク組曲」でしょう。18分弱に及ぶ大作をノーカットで聴けるCDは、おそらくこれだけなのではないかな。
誰もが知るディスコ界のスターがずらりと並みいる中、ちょっと地味に見えるのが4のUSA-European Connectionです。ソ連のジャズ・クラリネット奏者が仕掛けたディスコ・プロジェクトだそうな。いかにもディスコ・ブーム後期にありがちな、ゴージャスで流麗なサウンドです。70'sディスコ・クラシックのファンたちには、そこそこ知名度ありますよ。
そしてこのUSA-European Connectionの前身が、今回紹介する"Gentle Persuasion"です。いったいどんなアルバムなのでしょうか。
ディスコのアルバムによくある、匿名性の高い即席ユニットです。
プロデューサーのジェリー・ロスがかき集めたフロント3人の女性ヴォーカルに、ヴァン・マッコイやジミー・ワイズナーがアレンジしたズンドコノリの伴奏をおっかぶせました。
全体的にソフトでマイルドな仕上がり。それゆえ、ディスコ戦国時代に討って出るには、ちょっと押しが弱かったのかもしれません。さっぱり売れませんでした。何せ当時は、イケイケのアーティストやアルバムが百花繚乱でしたからね。
今の時代に聴くなら、このゆるっとして落ち着いた感じ、なかなか悪くないと思います。どこへも出かけず、引きこもった休日の午後、食べ頃を逸してちょっぴり固くなったおまんじゅうをぬるい玄米茶で流し込むときのBGMにもってこいです。
ともあれ不発に終わった"Gentle Persuasion"に納得いかない3人娘が、ジェリー・ロスと袂を分かち、ソ連のジャズマンと組んで再起を目論んだ、それがUSA-European Connectionの正体です。
たしかこの頃って、まだ冷戦が続いていたんですよね。アメリカのプロダクションを見限ってソ連人に走るなんて、サンドペーパーでお尻を拭くような狂気の沙汰。
それが成り立ってしまうのは、ディスコ音楽ならではと言えます。
そう、ディスコ音楽こそが、もっとも多様性に寛容なのです。
清も濁も併せ呑み、うんこ味のカレーとカレー味のうんこを混ぜて、うんこ味のうんこにしてしまう、それがディスコ音楽なのです。
音楽に国境はない、なんて薄っぺらいお説教よりもずっとずっと複雑で、乱雑で、猥雑な宇宙。それがディスコ音楽。
私がディスコ音楽を愛してやまない理由も、ここにあります。
これらライノのコンピレーションを橋頭保に、アナログ・レコードを探したり、買ったりしたことも少なくありません。私の音楽ライフを豊かにしてくれているわけです。ありがとうライノ。

これはお気に入りのひとつで、"Billboard Top Dance Hits 1978"というもの。その名の通り、'78年のディスコ・ヒットをまとめています。ディスコ・ブームが最高潮に達したこの年、ダンス・フロアがどれだけ盛り上がっていたことか。以下のトラックリストをごらん下さい。
- Peaches & Herb / Shake Your Groove Thing
- Donna Summer / MacArthur Park Suite
- Sylvester / You Make Me Feel (Mighty Real)
- USA-European Connection / Come Into My Heart
- Voyage / From East to West
- Pattie Brooks / After Dark
- Linda Clifford / If My Friends Could See Me Now
- A Taste of Honey / Boogie Oogie Oogie
- Village People / Y. M. C. A.
- Chic / Le Freak
とりわけ目を引くのは2の「マッカーサー・パーク組曲」でしょう。18分弱に及ぶ大作をノーカットで聴けるCDは、おそらくこれだけなのではないかな。
誰もが知るディスコ界のスターがずらりと並みいる中、ちょっと地味に見えるのが4のUSA-European Connectionです。ソ連のジャズ・クラリネット奏者が仕掛けたディスコ・プロジェクトだそうな。いかにもディスコ・ブーム後期にありがちな、ゴージャスで流麗なサウンドです。70'sディスコ・クラシックのファンたちには、そこそこ知名度ありますよ。
そしてこのUSA-European Connectionの前身が、今回紹介する"Gentle Persuasion"です。いったいどんなアルバムなのでしょうか。
ディスコのアルバムによくある、匿名性の高い即席ユニットです。
プロデューサーのジェリー・ロスがかき集めたフロント3人の女性ヴォーカルに、ヴァン・マッコイやジミー・ワイズナーがアレンジしたズンドコノリの伴奏をおっかぶせました。
全体的にソフトでマイルドな仕上がり。それゆえ、ディスコ戦国時代に討って出るには、ちょっと押しが弱かったのかもしれません。さっぱり売れませんでした。何せ当時は、イケイケのアーティストやアルバムが百花繚乱でしたからね。
今の時代に聴くなら、このゆるっとして落ち着いた感じ、なかなか悪くないと思います。どこへも出かけず、引きこもった休日の午後、食べ頃を逸してちょっぴり固くなったおまんじゅうをぬるい玄米茶で流し込むときのBGMにもってこいです。
ともあれ不発に終わった"Gentle Persuasion"に納得いかない3人娘が、ジェリー・ロスと袂を分かち、ソ連のジャズマンと組んで再起を目論んだ、それがUSA-European Connectionの正体です。
たしかこの頃って、まだ冷戦が続いていたんですよね。アメリカのプロダクションを見限ってソ連人に走るなんて、サンドペーパーでお尻を拭くような狂気の沙汰。
それが成り立ってしまうのは、ディスコ音楽ならではと言えます。
そう、ディスコ音楽こそが、もっとも多様性に寛容なのです。
清も濁も併せ呑み、うんこ味のカレーとカレー味のうんこを混ぜて、うんこ味のうんこにしてしまう、それがディスコ音楽なのです。
音楽に国境はない、なんて薄っぺらいお説教よりもずっとずっと複雑で、乱雑で、猥雑な宇宙。それがディスコ音楽。
私がディスコ音楽を愛してやまない理由も、ここにあります。
★★★ | 採点表を見る |
A Jerry Ross Production
Gentle Persuasion: Leza Holmes, Sharon Williams, Renee Johnson
Vocal Arrangements: Kenny Cubicciotti (A1, A5, B1, B2, B3, B4)
Strings and Horns Arranged by Meco Monardo (A2, A3, A4)
Art Direction: Ed Thrasher / John Cabalka
Design and Lettering: Vigon Nahas Vigon
Gentle Persuasion: Leza Holmes, Sharon Williams, Renee Johnson
Vocal Arrangements: Kenny Cubicciotti (A1, A5, B1, B2, B3, B4)
Strings and Horns Arranged by Meco Monardo (A2, A3, A4)
Art Direction: Ed Thrasher / John Cabalka
Design and Lettering: Vigon Nahas Vigon
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