2024/08/17

The Good Vibrations / I Get Around ('78)

A1I Get AroundB1Don't Worry Baby
A2Good VibrationsB2Darlin'
B3God Only Knows
 プレイメイト風の美女がふんどし姿で逆光フォト。
 はたして、いかなるアルバムなのでしょうか。

 答えはタイトルにありますね。はい、ビーチ・ボーイズです。
 ビーチ・ボーイズの名曲を、ディスコ化してしまいました。

 西海岸の浜辺や陽光のイメージあるビーチ・ボーイズを、反対側の東海岸ニューヨークで、昼間は寝ているような夜行性の人々が集うディスコで踊り明かすための素材にしてしまう。そういう企画です。

 本作を仕掛けたのは、スチュワート・レヴァインという業界の大物プロデューサー。
 ちなみに「ゲッチャ・バック」をプロデュースしたのはスティーヴ・レヴァイン。紛らわしいですな。

 この時代に濫造されたディスコものって、やっつけ仕事が少なくありません。それはそれで嫌いではない。
 しかし本作は、れっきとした音楽人たちが、きちんと丁寧に作っています。雇われ仕事に徹したルーサーも、自分の色を出さず、歯車になりきっている模様。

 ディスコ・ビートのお約束、どん、どん、どん、どんのバスドラム4つ打ちに、みんなが知ってるビーチ・ボーイズのあんな曲、こんな曲を盛り付ける楽しいアルバム。
 いいですねこのチャラさ。ディスコ・ミュージックは軽佻浮薄でなくっちゃ。

 なのでアーティストやミュージシャンが、「オレの魂の叫びを受け止めてくれよ」と思いのたけを叩き付けるような作品ではありません。
 それで正解。ディスコに集うナイトホークたちにとっては、他人の魂の叫びなんて知ったこっちゃないでしょうからね。
★★★

Produced by Stewart Levine for Outside Productions

Executive Producer: Chuck Kaye
Associate Producer & Arranger: Paul Riser
Concept: Jeff for Wooded Lake Productions & Almo Music Corp.
Vocal Conceived & Arranged by David Lasley, Arnold McCuller, Luther Vandross
Recorded at The Hit Factory, New York
Engineer: Kevin Herron
Assistant Engineer: Michael Ruffo
Mastered by Sterling Sound Studio, New York
Art Direction: Gribbitt!
Photography: Dick Zimmerman

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