A1 | Lover Come Back to Me | B1 | Rose Room |
A2 | Tangerine | B2 | When You're Smiling |
A3 | A Long One for Santa Monica | B3 | Exactly Like You |
A4 | Witchcraft |
レッド・ニコルズ、レッド・ガーランド、レッド・ホロウェイ、レッド・カレンダー、レッド・ミッチェル、レッド・ロドニーなどなど、ジャズ界にはたくさんのレッドがいます。
今回ご紹介するレッドはヴィブラフォンのビッグ・スター、レッド・ノーヴォです。赤毛だったのでこの名前になったとか。
ごらんの通り、本作のジャケット写真では赤毛かどうかよくわかりません。おそらく毛根が元気だった若い頃はふっさふさで、エスパー魔美みたいな髪色だったのでしょう。レッド毛母。
それにしてもヒョーキンそうな人柄がにじみ出ている、味な写真です。おまけにめっちゃスケベそう。
テキサスにオデッサ・ジャズ・パーティという、ジャズメンの梁山泊みたいなものがあったらしい。本作はその人脈から生まれたセッションなのだそうです。
え、テキサスにもジャズあるんですか、なんて言ったらまた怒られちゃう。テキサスというと、どうしたってテンガロン・ハットかぶった大柄な白人がカウベル振り回して暴れているウィーなイメージなんですよね。
レコーディングはテキサスではなく、ニューヨークで行われました。名門スタジオで録音したのに、本作の音質はピリッとしません。
ソプラノ・サックスの音を際立たせようとした反動か、その他の楽器がボンヤリしています。リーダーのヴァイブが前に出てこない。これにはノーヴォも歯がみしたことでしょう。「サックス、オレより出しゃばるな」と。
陽気なスインガーたちが集うと、なぜかおっ始まってしまうスタンダード・ナンバーのA1。
ケニー・ダヴァーンのソプラノ・サックスが奔放にはじけてます。なるほど真の主役はこいつか。ダヴァーン、ボヨヨン、ボヨヨン。
いつも心にサルソウルの私としては、曲目に「タンジェリン」があると激しく聴いてみたくなる。本作もそれで買いました。
そのA2。ノーヴォのヴァイブは音が小さめ。そしてカッ、カッというリムショットの音量がやたらめったら大きい。
リムショットのマニア(いるのか?)なら大喜びのトラックです。
概して和気あいあいな本作にあって、唯一のオリジナル曲A3はどういうわけか激しい演奏。メンバー全員、意馬心猿の本性むき出し。
それまで全日本プロレスのような和やかな雰囲気だったのに、ここだけ新日みたいなテンパった空気です。いったい何があったんや…。
マッケンナ+ヒントン+アレクサンダーのリズム・セクションはアルバム全編、安定感抜群で、歌モノ中心のB面でも主役を立て、明るく楽しい演奏に終始しています。
この「明るく楽しい」というのが大事。というのも、明るく楽しいジャズの中古レコードは、安価で売られることが多いのです。
その一方で、おっかない顔したり、ムズカシイ顔でするジャズが、中古レコード市場では高値を招きがちな傾向があります。なぜでしょう。
理由はわかりません。ともあれそのおかげでビンボーな私は、あたかもカウボーイに追われ、ブルロープを打たれる牛のごとく、明るく楽しいジャズへと押しやられたのです。ウィー。
今回ご紹介するレッドはヴィブラフォンのビッグ・スター、レッド・ノーヴォです。赤毛だったのでこの名前になったとか。
ごらんの通り、本作のジャケット写真では赤毛かどうかよくわかりません。おそらく毛根が元気だった若い頃はふっさふさで、エスパー魔美みたいな髪色だったのでしょう。レッド毛母。
それにしてもヒョーキンそうな人柄がにじみ出ている、味な写真です。おまけにめっちゃスケベそう。
テキサスにオデッサ・ジャズ・パーティという、ジャズメンの梁山泊みたいなものがあったらしい。本作はその人脈から生まれたセッションなのだそうです。
え、テキサスにもジャズあるんですか、なんて言ったらまた怒られちゃう。テキサスというと、どうしたってテンガロン・ハットかぶった大柄な白人がカウベル振り回して暴れているウィーなイメージなんですよね。
レコーディングはテキサスではなく、ニューヨークで行われました。名門スタジオで録音したのに、本作の音質はピリッとしません。
ソプラノ・サックスの音を際立たせようとした反動か、その他の楽器がボンヤリしています。リーダーのヴァイブが前に出てこない。これにはノーヴォも歯がみしたことでしょう。「サックス、オレより出しゃばるな」と。
陽気なスインガーたちが集うと、なぜかおっ始まってしまうスタンダード・ナンバーのA1。
ケニー・ダヴァーンのソプラノ・サックスが奔放にはじけてます。なるほど真の主役はこいつか。ダヴァーン、ボヨヨン、ボヨヨン。
いつも心にサルソウルの私としては、曲目に「タンジェリン」があると激しく聴いてみたくなる。本作もそれで買いました。
そのA2。ノーヴォのヴァイブは音が小さめ。そしてカッ、カッというリムショットの音量がやたらめったら大きい。
リムショットのマニア(いるのか?)なら大喜びのトラックです。
概して和気あいあいな本作にあって、唯一のオリジナル曲A3はどういうわけか激しい演奏。メンバー全員、意馬心猿の本性むき出し。
それまで全日本プロレスのような和やかな雰囲気だったのに、ここだけ新日みたいなテンパった空気です。いったい何があったんや…。
マッケンナ+ヒントン+アレクサンダーのリズム・セクションはアルバム全編、安定感抜群で、歌モノ中心のB面でも主役を立て、明るく楽しい演奏に終始しています。
この「明るく楽しい」というのが大事。というのも、明るく楽しいジャズの中古レコードは、安価で売られることが多いのです。
その一方で、おっかない顔したり、ムズカシイ顔でするジャズが、中古レコード市場では高値を招きがちな傾向があります。なぜでしょう。
理由はわかりません。ともあれそのおかげでビンボーな私は、あたかもカウボーイに追われ、ブルロープを打たれる牛のごとく、明るく楽しいジャズへと押しやられたのです。ウィー。
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Personnel
Red Norvo: Vibraharp
Kenny Davern: Soprano Sax
Dave McKenna: Piano
Milt Hinton: Bass
Mousey Alexander: Drums
Produced by Harry Lim
Recording Engineer: Don Hahn
Remix Engineer: Richard Blakin
Photography: Les Line
Graphics: Daniel J. McClain
Recorded at A&R Recording Studios, New York, 1975
Red Norvo: Vibraharp
Kenny Davern: Soprano Sax
Dave McKenna: Piano
Milt Hinton: Bass
Mousey Alexander: Drums
Produced by Harry Lim
Recording Engineer: Don Hahn
Remix Engineer: Richard Blakin
Photography: Les Line
Graphics: Daniel J. McClain
Recorded at A&R Recording Studios, New York, 1975
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