A1 | Fallin | B1 | What You Do to Me |
A2 | Tell Me How To Make You Love Me | B2 | Isn't It Always Love |
A3 | Some Guys Have All the Luck | B3 | Maybe |
A4 | It Wouldn't Have Made Any Difference | B4 | It'll Be Me |
A5 | Tenderness on the Block | B5 | Never Take the Place of You |
世間では、やれ女性の管理職が少ないとか、それ女性の取締役がいないとか、何やらかまびすしい。
でもそれ以上に、私のレコード棚には女っ気がないのであります。これまでブログで取り上げてきたアルバムを見ても、その傾向は歴然。
ジャズも、ロックも、ディスコも、男性アーティストがほとんどなのです。
気になったので今までに上げたアルバムをカウントしてみました。これまで550枚ほど紹介しているうち、女性アーティスト、フロントマンが女性のバンド、女性主体のユニットなどを合わせても、せいぜい70枚。
どうしてこうなった?
中古レコード屋さんで気になったLPを買う。そういう生活を長いこと続けていたらこうなってしまったのです。意図して女性アーティストを排除したわけではありません。気が付いたらこの状況ですよ。ガラスの天井は、私の心の深奥、潜在意識下に築き上げられていたのです。
しかし無理して男女比を同じくする必要なんて、まったくないでしょう。これは私のレコード棚に限ったことではないかもしれません。女性の管理職や取締役も、強引に男と同数にしようとすると、本当にそれでいいのかよう、といった人物までも上に立ってしまいかねないですからね。あ、もちろんQちゃんのことではありませんよ。
ともあれ本作、無名の女性歌手が既製曲を中心に歌っています。書き下ろしはないんかいな?
プロデューサーのジョン・ホルブルックは、ランディ・ヴァンウォーマーの『アメリカン・モーニング』を手掛けた人ですね。あれはとても素敵な作品でした。
ニコル・ウィルスなる歌手については、何も知りません。でもこのプロデューサーなら、いいアルバムを作ってくれるのではないか。そんな期待をして、買ってしまったのであります。
80's女性ヴォーカルを代表するマドンナやシンディ・ローパーが、音楽シーンのど真ん中に躍り出ようとしたちょうどその頃、本作は地味なレーベルからひっそりと売り出されました。
「何が何でも売れてやる!てっぺん取ったる!」という覇気を激しくむき出しにしていたマドンナやシンディと比べると、ニコル・ウィルスは何ともほんわか、のんびりしています。アンニュイでもあり、気力を欠いた印象さえあります。
この対比は、80年代を生きた女性たちの対立構図にそのまま当てはまりそうな気がします。
みなぎる闘志で「てっぺん取ったる!」な気炎を上げるバリバリのキャリア・ウーマンが闊歩する一方で、仕事なんて単なる腰かけ程度にしか考えておらず、コピーやお茶くみを2、3年やったら寿退社して専業主婦、そういう生き方を選ぶ女性も少なくありませんでした。
どちらが上でどちらが下、という単純な話ではありませんし、どちらが幸福かなんて当人にしかわかりません。
ただし間違いないのは、今、世間で吹き荒れている「女性の管理職はいないのかこの野郎」「女性の取締役をもっと増やせバカ野郎」という風と無関係ではない、ということです。むしろ関係ありまくりだ。
思えば平成の30余年間は、「コピーやお茶くみを2、3年やったら寿退社して専業主婦」のコースがみるみる細っていく期間でもありました。
「てっぺん取ったる!」の気概もないのに、腰かけコースも閉ざされてしまった女性たちが、たくさん発生してしまったのです。彼女らは叙上の対立構図のどちら側にも属さないまま、仕事を続け、星霜を重ね、たくさん仲間を増やして増やして今、この日本社会のメインストリームとあいなったのです。
これといった野心のないまま誠実に仕事に取り組み、専門性に磨きをかけ、社会に参加しそして支えています。女性であるというだけで管理職になれないなんて、やっぱりおかしい。
「てっぺん取ったる!」と息巻く人たちがてっぺんを目指すのは、そりゃもう立派なことです。でもみんながマドンナやシンディ・ローパーのようになってしまう世の中って、ちょっと重たい。
ニコル・ウィルスのノンシャランな歌いっぷりは、「別にいーじゃんてっぺん取らなくったって」と軽やかに囁きかけてくれます。
それでいいのです。2位じゃダメなんでしょうか?
でもそれ以上に、私のレコード棚には女っ気がないのであります。これまでブログで取り上げてきたアルバムを見ても、その傾向は歴然。
ジャズも、ロックも、ディスコも、男性アーティストがほとんどなのです。
気になったので今までに上げたアルバムをカウントしてみました。これまで550枚ほど紹介しているうち、女性アーティスト、フロントマンが女性のバンド、女性主体のユニットなどを合わせても、せいぜい70枚。
どうしてこうなった?
中古レコード屋さんで気になったLPを買う。そういう生活を長いこと続けていたらこうなってしまったのです。意図して女性アーティストを排除したわけではありません。気が付いたらこの状況ですよ。ガラスの天井は、私の心の深奥、潜在意識下に築き上げられていたのです。
しかし無理して男女比を同じくする必要なんて、まったくないでしょう。これは私のレコード棚に限ったことではないかもしれません。女性の管理職や取締役も、強引に男と同数にしようとすると、本当にそれでいいのかよう、といった人物までも上に立ってしまいかねないですからね。あ、もちろんQちゃんのことではありませんよ。
ともあれ本作、無名の女性歌手が既製曲を中心に歌っています。書き下ろしはないんかいな?
プロデューサーのジョン・ホルブルックは、ランディ・ヴァンウォーマーの『アメリカン・モーニング』を手掛けた人ですね。あれはとても素敵な作品でした。
ニコル・ウィルスなる歌手については、何も知りません。でもこのプロデューサーなら、いいアルバムを作ってくれるのではないか。そんな期待をして、買ってしまったのであります。
80's女性ヴォーカルを代表するマドンナやシンディ・ローパーが、音楽シーンのど真ん中に躍り出ようとしたちょうどその頃、本作は地味なレーベルからひっそりと売り出されました。
「何が何でも売れてやる!てっぺん取ったる!」という覇気を激しくむき出しにしていたマドンナやシンディと比べると、ニコル・ウィルスは何ともほんわか、のんびりしています。アンニュイでもあり、気力を欠いた印象さえあります。
この対比は、80年代を生きた女性たちの対立構図にそのまま当てはまりそうな気がします。
みなぎる闘志で「てっぺん取ったる!」な気炎を上げるバリバリのキャリア・ウーマンが闊歩する一方で、仕事なんて単なる腰かけ程度にしか考えておらず、コピーやお茶くみを2、3年やったら寿退社して専業主婦、そういう生き方を選ぶ女性も少なくありませんでした。
どちらが上でどちらが下、という単純な話ではありませんし、どちらが幸福かなんて当人にしかわかりません。
ただし間違いないのは、今、世間で吹き荒れている「女性の管理職はいないのかこの野郎」「女性の取締役をもっと増やせバカ野郎」という風と無関係ではない、ということです。むしろ関係ありまくりだ。
思えば平成の30余年間は、「コピーやお茶くみを2、3年やったら寿退社して専業主婦」のコースがみるみる細っていく期間でもありました。
「てっぺん取ったる!」の気概もないのに、腰かけコースも閉ざされてしまった女性たちが、たくさん発生してしまったのです。彼女らは叙上の対立構図のどちら側にも属さないまま、仕事を続け、星霜を重ね、たくさん仲間を増やして増やして今、この日本社会のメインストリームとあいなったのです。
これといった野心のないまま誠実に仕事に取り組み、専門性に磨きをかけ、社会に参加しそして支えています。女性であるというだけで管理職になれないなんて、やっぱりおかしい。
「てっぺん取ったる!」と息巻く人たちがてっぺんを目指すのは、そりゃもう立派なことです。でもみんながマドンナやシンディ・ローパーのようになってしまう世の中って、ちょっと重たい。
ニコル・ウィルスのノンシャランな歌いっぷりは、「別にいーじゃんてっぺん取らなくったって」と軽やかに囁きかけてくれます。
それでいいのです。2位じゃダメなんでしょうか?
★★★ | 採点表を見る |
Produced and Engineered by John Holbrook for Briggs & Co. Productions
Recorded and Mixed in Satellite Studio / Bearsville Studio, Bearsville, New York
Arranged by Murray Weinstock and John Holbrook
Additional Engineering and Assistance by Mark McKenna
Musicians
Mike Brown: Drums and Percussion
Leigh Foxx: Bass
Shane Fontayne: Guitars
Murray Weinstock: Keyboards
John Holbrook: Additional Guitars, Keyboards and Percussion
Arno Lucas: Percussion
George Young: Saxophone on A1 and B1
Wells Kelly: Congas on A1
John Hall, John Troy and Bob Leinbach: Background Vocals
Ann Lang: Background Vocals on A4 and B1
Photography by Leslie Landy
Art Direction: Christine Sauers
Design: Marcia Middendorf
Recorded and Mixed in Satellite Studio / Bearsville Studio, Bearsville, New York
Arranged by Murray Weinstock and John Holbrook
Additional Engineering and Assistance by Mark McKenna
Musicians
Mike Brown: Drums and Percussion
Leigh Foxx: Bass
Shane Fontayne: Guitars
Murray Weinstock: Keyboards
John Holbrook: Additional Guitars, Keyboards and Percussion
Arno Lucas: Percussion
George Young: Saxophone on A1 and B1
Wells Kelly: Congas on A1
John Hall, John Troy and Bob Leinbach: Background Vocals
Ann Lang: Background Vocals on A4 and B1
Photography by Leslie Landy
Art Direction: Christine Sauers
Design: Marcia Middendorf
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