2023/04/09

Mac McAnally / Cuttin' Corners ('80)

A1It's My JobB1Tryin' to Make the Yellow Lights
A2Holdin' OnB2'Till the New Wears Off
A3Cuttin' CornersB3Party
A4MiracleB4California Is a Mental State
A5Second FiddleB5Run My Life
A6It's Easy
 ごらん下さい。これはまさにクマ。クマですよ。

『獣王記』のクマを思い出してしまいました。
 初見の人はたいてい、例のクマに変身するシーンで「プッ」と笑ってしまうんですよね。

 このジャケットを手にした瞬間、遠い昔、友人宅にお邪魔してメガドライブでさんざん遊んだ頃の記憶がドドーンと呼び覚まされたのです。
 大人になって久しく忘れていた『獣王記』を、いきなり鮮明に思い出させてしまうジャケットの迫力に負けて買ってしまったのが本作。

 ジャケットの勢いをまるで感じさせない、温和な音楽です。似たり寄ったりの地味な曲がひたすら続く、ちょいと退屈なアルバム。
 マッスル・ショールズのシンガー・ソングライター、マック・マカナリーが全ての曲を書き、歌い、ギターとピアノを弾いています。一部ストリングスのアレンジまでやってる。器用なクマだこと。
 B3はまるでフュージョンのような、タイトなリズムがびっしびしキマってかっこいい。んで、歌詞は政治風刺っぽい。このクマ、意識高い系なのでしょうか。

 さて、メガドラで私をもてなしてくれた友人のS君は、ドナ・サマーをはじめとするディスコ音楽の素晴らしき世界を私に教えてくれた恩人でもあります。
 越谷にあったS君の家を訪れては、いろいろな盤をとっかえひっかえ聴かせてもらいました。どんなに乱暴に扱ってもビクともしない、日本が世界に誇るDJ用ターンテーブルの堅牢さも、彼がいなければ知ることはなかった。
 彼のおかげで、私は蒙を啓かれたのです。未知なるドアが開いて、もう一生、ディスコ音楽のトリコになってしまいました。

 私より先に、旅立ってしまったS君。
 ドナ・サマーには会えましたか?
 そちらには、メガドライブはありますか?
 いつか私が行ったら、また『獣王記』の2人プレイをしよう。
 あの頃みたいに。
「マッカーサー・パーク組曲」を聴きながら。

 げえっ、ポエムになってしまいました。恥ずかしいなあ。嗚呼、ほっぺたが熱い。
 でもこのまま上げます。届くかな。届いてほしい。届いてくれ。
★★★

Produced by Clayton Ivey & Terry Woodford for Wishbone, Inc.

Engineers: Bill Fair, Terry Woodford and Ron Lagerlof
Assistant Engineers: Leslie King, Hershey Reeves & David Yates
Remix Engineers: Terry Woodford and Bill Fair
Assistant Remix Engineer: Alan Shulman
Recorded & Remixed at Wishbone Recording Studios, Muscle Shoals, Alabama
Orchestra Recorded at Soundstage Studio, Nashville and Engineered by Warren Peterson
Mastered by Jack Andrews, Masterfonics, Nashville

All Songs Written and Composed by Mac McAnally, Except A2 by Tom Brasfield & Mac McAnally

Photography by David Alexander
Design & Art Direction by KOSH

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