A1 | Please Remember Me | B1 | Breeze |
A2 | Goodbye Eyes | B2 | The Ballard of Cowboy Twenty |
A3 | Don't Treat Me Like a Stranger | B3 | Crowd of Lonely People |
A4 | Ship in a Bottle | B4 | Color of the Mood |
A5 | One Way Ticket to Paradise | B5 | Three Little Words (I Love You) |
このデイヴ・ロギンスなる人物。
かのスーパースター、ケニー・ロギンスと遠縁なのだそうです。ただし共演したことはありません。
冠婚葬祭などで、顔を合わせたことくらいはあるかもしれない。ほとんどアカの他人と言えましょう。
楽園行きの片道切符。
このタイトルに惹かれ、しかもこんなチープな味わいのジャケットですよ。そりゃ買ってしまうじゃないですか。
はたしてこのレコード、私を楽園に連れて行ってくれるのでしょうか。
本作のプロデューサー、ブレント・マーヤーは録音エンジニアを兼任しています。
マーヤーはかつてギターを弾いていたこともあるらしい。そのせいか本作、ギターの音がたいへん生々しく、とてもエネルギッシュです。ギター音のおいしいところ、よくわかってらっしゃる。
アナログ・レコードの技術は、70年代後半にもっとも成熟したのではないか。そう私は考えています。
録音や編集、カッティング、製盤などの技術が、いちばん高い水準にあったのが、76~79年くらいだったのではないかなあ。
これが80年代になると、制作現場にデジタル化の波が押し寄せて、だんだんCDっぽい音になってしまうのです。アナログ・レコードなのに。
技術は日進月歩。だから新しいものほどいいのだ。
…というわけにはいかないのが、アナログの世界。
2022年の現在も、アナログ・レコードは細々と作られています。
仮に技術が本当に日進月歩であるのなら、70年代、80年代をはるかに凌ぐ、もんげーアナログ・レコードが続々と売り出されているはず。
しかし現実は逆で、全盛期のレベルにまるっきり及んでいません。ガッカリな品質の「新譜」が、結構なお値段で店頭に並んでいるのです。
それも仕方のないこと。
ひとたび手放してしまった技術は、たちまち手の届かないところへ飛び去ってしまいます。もはや取り戻すことなどできません。
本作は決して、録音名盤として世に名高いアルバムなどではありません。せいぜい平均的な部類でしょう。それでもこの音質ですよ。
絶頂期のアナログ・レコードが、どれだけ豊穣なる世界であったのか、本作は教えてくれます。
ピンと張った弦を弾いて、空気を震わせる。それがギターの音です。
複数の弦を同時に弾けば、和音になる。きっちりチューンされた弦から発せられる濁りのない和音が、ギターのボディ内で鳴っている。
プロデューサーのマーヤーは、ギタリストがお腹の辺りで感じているこの幸福を、みんなと分かち合いたかったのではないか。
デイヴ・ロギンスと仲間のギタリストたちが織りなすハーモニーの、何と気持ちよいことでしょう。音楽全体を和音の響きがふんわり取り囲んで、リスナーをあたかも別世界に連れて行ってくれるかのようです。
まさに楽園。
リッチでぶっといアナログの音。ぜひ聴いてくだせえ。
かのスーパースター、ケニー・ロギンスと遠縁なのだそうです。ただし共演したことはありません。
冠婚葬祭などで、顔を合わせたことくらいはあるかもしれない。ほとんどアカの他人と言えましょう。
楽園行きの片道切符。
このタイトルに惹かれ、しかもこんなチープな味わいのジャケットですよ。そりゃ買ってしまうじゃないですか。
はたしてこのレコード、私を楽園に連れて行ってくれるのでしょうか。
本作のプロデューサー、ブレント・マーヤーは録音エンジニアを兼任しています。
マーヤーはかつてギターを弾いていたこともあるらしい。そのせいか本作、ギターの音がたいへん生々しく、とてもエネルギッシュです。ギター音のおいしいところ、よくわかってらっしゃる。
アナログ・レコードの技術は、70年代後半にもっとも成熟したのではないか。そう私は考えています。
録音や編集、カッティング、製盤などの技術が、いちばん高い水準にあったのが、76~79年くらいだったのではないかなあ。
これが80年代になると、制作現場にデジタル化の波が押し寄せて、だんだんCDっぽい音になってしまうのです。アナログ・レコードなのに。
技術は日進月歩。だから新しいものほどいいのだ。
…というわけにはいかないのが、アナログの世界。
2022年の現在も、アナログ・レコードは細々と作られています。
仮に技術が本当に日進月歩であるのなら、70年代、80年代をはるかに凌ぐ、もんげーアナログ・レコードが続々と売り出されているはず。
しかし現実は逆で、全盛期のレベルにまるっきり及んでいません。ガッカリな品質の「新譜」が、結構なお値段で店頭に並んでいるのです。
それも仕方のないこと。
ひとたび手放してしまった技術は、たちまち手の届かないところへ飛び去ってしまいます。もはや取り戻すことなどできません。
本作は決して、録音名盤として世に名高いアルバムなどではありません。せいぜい平均的な部類でしょう。それでもこの音質ですよ。
絶頂期のアナログ・レコードが、どれだけ豊穣なる世界であったのか、本作は教えてくれます。
ピンと張った弦を弾いて、空気を震わせる。それがギターの音です。
複数の弦を同時に弾けば、和音になる。きっちりチューンされた弦から発せられる濁りのない和音が、ギターのボディ内で鳴っている。
プロデューサーのマーヤーは、ギタリストがお腹の辺りで感じているこの幸福を、みんなと分かち合いたかったのではないか。
デイヴ・ロギンスと仲間のギタリストたちが織りなすハーモニーの、何と気持ちよいことでしょう。音楽全体を和音の響きがふんわり取り囲んで、リスナーをあたかも別世界に連れて行ってくれるかのようです。
まさに楽園。
リッチでぶっといアナログの音。ぜひ聴いてくだせえ。
★★★ | 採点表を見る |
Produced by Brent Maher
String Arrangements: Bergen White
All Compositions by Dave Loggins
A1 Co-written With Bruce Woodley
Musicians
Randolph Goodrum: All Keyboards
Jack Williams: Bass
"Pop Bottle": Bass
Kenny Malone: Drums, Percussion
Reggie Young: Elec. Rhythm, Elec. Lead, Slide Guitar
John Christopher: Acoustic Guitar
Dave Loggins: Acoustic Guitar
Also
Steve Gibson: Elec. 12 String, Elec. Lead (A1), Slide Guitar (A5)
John Gimble: Fiddle
Gail Whitfield: Tenor Sax
Vocals
Dave Loggins, Yvonne Hodges, Bergen White, Buzz Cason, Diane Tidwell, Sherry Kramer, "The Williamson Country Singers + One"
Recorded at Creative Workshop, Nashville, Tennessee, Fall '76 - Winter '77
Sound & Mixing Engineer: Brent Maher
Mastered at Masterphonics, Nashville
Album Design: Bill Barnes
Photography: Al Clayton
Ticket Booth: Ken Thompson
String Arrangements: Bergen White
All Compositions by Dave Loggins
A1 Co-written With Bruce Woodley
Musicians
Randolph Goodrum: All Keyboards
Jack Williams: Bass
"Pop Bottle": Bass
Kenny Malone: Drums, Percussion
Reggie Young: Elec. Rhythm, Elec. Lead, Slide Guitar
John Christopher: Acoustic Guitar
Dave Loggins: Acoustic Guitar
Also
Steve Gibson: Elec. 12 String, Elec. Lead (A1), Slide Guitar (A5)
John Gimble: Fiddle
Gail Whitfield: Tenor Sax
Vocals
Dave Loggins, Yvonne Hodges, Bergen White, Buzz Cason, Diane Tidwell, Sherry Kramer, "The Williamson Country Singers + One"
Recorded at Creative Workshop, Nashville, Tennessee, Fall '76 - Winter '77
Sound & Mixing Engineer: Brent Maher
Mastered at Masterphonics, Nashville
Album Design: Bill Barnes
Photography: Al Clayton
Ticket Booth: Ken Thompson
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