2019/11/03

The Persuaders ('73)

A1Peace in the Valley of LoveB1Bad Bold and Beautiful Girl
A2Please StayB2What Is the Definition of Love
A3If You Feel like I DoB3Love Goes Good When Things Go Bad
A4Trying Girls OutB4I Want to Make It with You
A5Is It Too Heavy for YouB5You Still Love Me (after All You've Been Through)
 4人からなるコーラス・グループ。ジャケットをごらん下さい。
 なるべく左右対称になるよう、顔立ちや背格好の似ている人をそれぞれ内側と外側に配置しました。そして男たちの顔をよく見ると、ほぼ全員、傷跡があります。当時のブラザーたちは、生きることがすなわち闘いだったのです。ベトナムでも。ストリートでも。
 そんなことをふと考えてしまいました。300mm四方のLPジャケットを眺めていると、よしなしごとが心にうつりゆくのです。

 どうして本作を買ったのかというと、70'sコーラス・グループによく似た名前のThe PersuasionsとThe Persuadersがあって紛らわしい。両方手元に置いておけばさすがに違いがわかるだろう、その程度の理由です。
 The Persuasionsが名人芸を突き進むイロモノだとすれば、このThe Persuadersはごくごくありがちな、そこいらにいくらでも転がっている凡庸なコーラス・グループです。リード・ヴォーカルの声ががさつで、でもよく伸びて、そこがカッコいい。それ以外には突出したものは感じられません。

 ハッキリ言って、ありきたりです。でもありきたりって、それほど悪いことじゃないと思う。
 ザ・パースエイダーズがありきたりに感じられるのは、70'sソウル・コーラス・グループがそれだけ百花繚乱だったことの証左です。当時の音楽シーンは、それだけ勢いがあったのでしょう。おそらく、ヒットを飛ばしたスタイリスティックスに続けとばかり、雨後のタケノコがあちこちからニョキニョキ生えてきたのではないかと。

 どんよりした空気の漂う本作にあって、B4はやたらと威勢がいい。
 曲中、コーラスが"Make it, make it, make it, make it..."と連呼します。これがメキメキメキメキとうるさいこと甚だしい。もし私が、邦題を考える担当者だったら「恋はメキメキ」で決まりだな。
★★★

Recording Studios
Atlantic Recording Studio, New York, N. Y.
Recording Engineers: Lew Hahn & Bobby Warner
The Hit Factory, New York, N. Y.
Recording Engineer: Harry Maslin
The Record Plant, New York, N. Y.
Recording Engineer: Jay Messina
Re-Mixed at Atlantic Recording Studio
Re-Mix Engineer: Jimmy Douglass
Photography: Joel Brodsky
Album Design: Loring Eutemey
Production Assistant: Jacqueline Members

Produced by Bobby Poindexter for A-Side Productions

0 件のコメント: