2019/07/25

Ullanda / Watching You Watching Me ('82)

A1Men Kiss and TellB1Watching You Watching Me
A2Getting Ready for LoveB2What's It All About
A3Don't Wanna Let You GoB3If It's Time That You Need
A4Try Love for a ChangeB4How Is It Done
 この人、かつて"Ullanda McCullough"という名前でアルバムを出しています。
 長ったらしい名前です。やはり売れるためにはシンプルな方がよかろう、と考えたのかどうなのか、本作はUllanda名義でリリースされました。
 その後が続かなかった(本作が彼女のラスト・アルバムね)ところを見ると、せっかくの変名も空しく、セールスは振るわなかったのでしょう。

 本作のいいところは、中庸の魅力。極端さがないのです。ギンギンのロックも、ズンズンのブラコンも、これでもかとシャウトするディーヴァも苦手な音楽ファンにとっては、あらまほしい、ほどほどのポップ・フィーリングが貫かれています。
 ま、それゆえ売れなかったのかもしれません。1982年は、ギラギラした音楽がもてはやされた時代ですからね。

 ジャケットの裏にこういう写真があります。

 誰でしょうかこのイケメンは。ユランダ嬢にずいぶん馴れ馴れしいぞ。
 プロデューサーでも共演者でも関係者でもありません。モデルさんです。

 音楽界はこれまで、男性アーティストと女性モデルが並んだジャケット写真を山ほどこさえてきました。ただ単に見てくれのいい女性を、必然性の有無をロクに考えることなく、添え物のように配置していたわけです。
 男女の平等意識が進んだ80年代になると、従来と逆の、女性アーティストに男性モデルというパターンも登場してしまうってことですな。ちなみにクレジットによるとこの男性モデル、タイロン・スピアーズという人らしい。何だか名前もイケてますね。

 タイトル曲のB1は後年、ビル・ウィザースが歌っています。双方聴き比べると、ビル・ウィザースの圧勝です。
 酸いも甘いも噛み分けた中年男の人生劇場と化したビル・ウィザース版に、ユランダ嬢は全く歯が立ちません。コテンパンもいいとこだ。こりゃ相手が悪かったとしか言いようがないです。
★★★

Produced by Bert deCoteaux

Recorded, Mixed and Edited at Atlantic Studios, New York, N. Y.
Engineer: Bob Warner H. R. H.
Assistant Engineers: Bill Dooley, Edwin Hobgood
And
Recorded at Sigma Sound Studios, New York, N. Y.
Engineers: Jim Dougherty, Jay Mark
Assistant Engineers: Linda Randazza, Glen Rosenstein, Melanie West

Top Model: Tyrone Spears, Wilhelmina, NYC
Hair: Michael Weeks, N. Y. C.
Stylist: Michele Ali
Makeup: Fran Cooper, N. Y. C.
Clothes: Brenda Bolling
Jewelry: M&J Savitt
Photo: Toshi Otsuki
Art Direction: Bob Defrin

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