2019/06/29

Hank Crawford / We Got a Good Thing Going ('72)

A1We Got a Good Thing GoingB1I Don't Know
A2ImaginationB2I'm Just a Lucky so and So
A3Down to EarthB3Winter Wonderland
A4The Christmas SongB4A Little Tear
A5Alone Again (Naturally)
 デイヴィッド・サンボーンが手本にしたことで知られるサックス奏者。
 いかにもKuduなジャケット・デザインです。デザイナーにとっては、ジャケットをどうしようかあれこれ悩む必要がない反面、自由にデザインできない苛立ちもあったのはないでしょうか。このテンプレートはたちどころに撤廃されています。デザイナーのみなさん、しんどかったのかな。ラクになりたかったのかな。#Ku TooならぬKu Dooってか。

 ジャズやクロスオーヴァー、フュージョンの類を期待すると、まんまと裏切られます。有名曲をズラリと並べた、イージー・リスニングなソウル・インストもの。ジャンル分けなんて不毛なことは考えず、この気持ちいいサックスと、ゴージャスなストリングスの演奏を楽しみましょう。


 タイトルのすぐ下に"Arranged and Conducted by Don Sebesky and Bob James"とあります。アレンジャーも本作の「売り」なわけ。
 だから全曲、ストリングスが鳴りっぱなしです。たいがいのサックス・フュージョンはリズムを強調し、ストリングスは控えめな音量バランスを取ったりするものですが、本作はストリングスの音がやたらとでけえのです。
 もちろんストリングスの音量がどれだけ過大であろうとも、ハンク・クロフォードにとっちゃジプシー・ジョーの背中にイス攻撃するようなもので、全く意に介さず朗々とサックスを吹きまくってます。

 タイトル曲A1のギター・ソロはジョージ・ベンソン。水を得た魚のようです。やはりソウル・ジャズなフォーマットが、いちばんベンソンを輝かせます。
 B3のギターはコーネル・デュプリー。いたって快調でベンソンに負けていません。
 私のお気に入りはA5。ついこの間ヒットしたポピュラー曲をすかさずカバーですよ。あの内省的なフレーズが、Kudu軍団の手にかかるとあら不思議、ド演歌になってしまいます。
★★★

Arranged and Conducted by Don Sebesky and Bob James
Produced for KUDU Records by Creed Taylor

Alto Saxophone
Hank Crawford

Drums
Bernard Purdie

Bass
Ron Carter
Gordon Edwards (A1, B1)

Guitar
George Benson
Cornell Dupree (A4, A5, B3)

Organ / Electric Piano
Richard Tee

Electric Piano
Bob James (A4, A5, B3)

Vibes / Orchestra Bells
Phil Kraus

Conga / Tambourine
Art Jenkins

Violin
Max Ellen
Paul Gershman
Emanuel Green
Harold Kohon
Harry Lookofsky
Joe Malin
David Nadien
Elliot Rosoff
Irving Spice

Viola
Al Brown
Harold Coletta
Ted Israel

Cello
Charles McCracken
George Ricci

Harp
Margaret Ross

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