2018/07/14

Silver ('76)

A1Musician (It's Not an Easy Life)B1It's Gonna Be Alright
A2All I Wanna DoB2Climbing
A3MemoryB3Wham Bam
A4No WonderB4Right on Time
A5Trust in SomebodyB5Goodbye, So Long
 このバンドは、イーグルスの弟分などとよく言われます。
 もろイーグルスの影響下にある西海岸ロックのバンドで、おまけにバーニー・レドンの弟が参加していますからね。比喩じゃないんだよな。本当に弟なんだもん。

 音楽的には、すでに取り上げたフールズ・ゴールドと、まあ同じようなものだとお考えいただければ概ね問題ない。
 甘口にしたイーグルスを起点にして、カントリーの方角へ進めばフールズ・ゴールド。ソフト・ロックを目指せばシルヴァー。だいたいそういうイメージね。
 私は両方とも気に入って、愛聴しています。ただし知名度に関しては、シルヴァーの方が断然上です。

 西海岸ロックによほど興味のある人でない限り、フールズ・ゴールドなんて知らないでしょう。しかしシルヴァーは、西海岸フリーク以外の音楽ファンにも、遍く知られています。

 シングル・カットされたB3がアメリカ本国で中ヒットし、またわが国でも「恋のバン・シャガラン」というナイスな邦題でそこそこ名を馳せました。

 私は日々、FMラジオを聴いて過ごしています。ここ数年、フールズ・ゴールドの曲がかかったのは私の聴くかぎり、1回だけ。
 それに対し、シルヴァーは何度も何度もかかっています。いずれも「恋のバン・シャガラン」なわけで、やはりシングル・ヒットを放ったバンドはエアプレイに強いんだね。

 シングル・ヒットはこの1曲だけ、おまけにアルバムは本作だけ、という点で、シルヴァーはきちんとデータに裏付けられた一発屋、ということができます。

 なお余談ですが、世間一般のいわゆる「一発屋」はデータを検証すると2発屋だったり1.5発屋だったり、あるいは大量のヒットを放っているのに単なる印象で一発屋の扱いに甘んじていることが多いのです。
 決してほめ言葉ではない、ハッキリ言えば蔑称の一発屋という称号を振りかざす側の責任として、「本当にその1発だけなのか」くらいはせめてきちんと調べるべきなんじゃないのかなあ。

 ちなみに「恋のバン・シャガラン」は1回こっきりの男女関係を題材にした歌ですので、シルヴァーはそういう意味でもまさしく一発屋と呼ぶにふさわしいバンドと言えましょう。
★★★

Tom Leadon: Vocals, Bass
Brent Mydland: Vocals, Keyboards
John Batdorf: Vocals, Guitar
Gregg Collier: Vocals, Guitar
Harry Stinson: Vocals, Drums

Produced and Arranged by Tom Sellers and Silver
Orchestral Arrangements by Tom Sellers
B3 Produced by Tom Sellers and Clive Davis
Vice Producer: John "Maverick" Simmons
Engineer / Production Assistant: Joe "Skeedorie" Sidore
Album Coordinator: Martha Sellers
Recorded: Indigo Ranch, Sound Labs, and Wally Heider
Road Manager and Friend: Steve Smith
Equipment and Jokes: Jack "Ol'Shep" Batdorf
Cover Design: Philip Hartmann
Photography: Guy Webster
Direction: Hartmann & Goodman

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