Michael Jackson / Bad ('87)

マイケル・ジャクソン / BAD

誰もほんとうのマイケルを知らない――。
歴史を変えたアルバム「スリラー」から5年。栄光と熱狂、謎と噂の渦の中、すべての解答をこの一枚に託して、今世紀最後のスーパースターが再び奇跡に挑む！

A1	Bad BAD	B1	Another Part of Me アナザー・パート・オブ・ミー
A2	The Way You Make Feel ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール	B2	Man in the Mirror マン・イン・ザ・ミラー
A3	Speed Demon スピード・デーモン	B3	I Just Can't Stop Loving You キャント・ストップ・ラヴィング・ユー
A4	Liberian Girl リベリアン・ガール	B4	Dirty Diana ダーティー・ダイアナ
A5	Just Good Friends ジャスト・グッド・フレンズ	B5	Smooth Criminal スムーズ・クリミナル

　このアルバムが発売された頃は、音楽メディアの主流がLPからCDへと移行しつつある時期でした。
　何とかCDを普及させたいソニーは、えげつない手を仕掛けてきます。この『BAD』、LPよりもCDの方が1曲多いのです。

　ときに人間の消費行動は「トクする」ことより、「損しない」ことを優先する、と何かで読んだことがあります。
　スーパーのレジ袋で例えてみましょう。

A店…	レジ袋を要らない人は、お買い物金額から10円引く
B店…	レジ袋をもらう人は、お買い物金額に10円足す

　こういう状況では、B店の方がエコバッグ持参率が高くなるのだそうです。エコバッグを持たないB店のお客さんが、A店に流れてしまうことも考えられますが、いずれにせよ「トクする」より「損しない」が重要。

　で、このアルバムの場合、LPを買ったら1曲損すると考えちゃうわけ。だったらCDを買おうやないか、となる。

　うまいアイディアですよね。さすが天下のソニー。しかしCDは完全品で、LPは不完全品なのかというと、そうではない気がします。

　というのも、CDのみに収録された「リーヴ・ミー・アローン」が、ピリッとしないのです。ハッキリ言って蛇足です。
　このアルバムは「スムーズ・クリミナル」のフェイドで終わった方がクールだと思いますけど、みなさんはいかがお考えですか？

★★★★★

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Produced by Quincy Jones for Quincy Jones Productions
Co-Produced by Michael Jackson for MJJ Productions

Recorded and Mixed by Bruce Swedien Using the “Acusonic Recording Process D”

Additional Recording by Humberto Gatica
Recorded and Mixed at Westlake Audio Studios, Los Angeles, California
Technical Director: Craig Johnson
Recorded Digitally on the Mitsubishi Multi-Track and Stereo Master Recorders
Additional Recording by Claudio Ordenes, Bill Bottrell, Matt Forger, Craig Johnson, Gary Olazabal, Brian Malouf
Assistant Engineers: Debbie Johnson, Claudio Ordenes, Brad Sundberg, Laura Livingston
Mastered by Bernie Grundman at Bernie Grundman Mastering, Los Angeles, California

Art Direction: Tony Lane / Nancy Donald
Front Cover Photography: Sam Emerson
Back Cover Photography: Greg Gorman
Inside Spread Photography: Matthew Rolston
"BAD" Lettering: Jeffrey Spear