2018/06/26

Michael Jackson / Thriller ('82)

マイケル・ジャクソン / スリラー
A1Wanna Be Startin' Somethin'B1Beat It
A2Baby Be MineB2Billie Jean
A3The Girl is Mine (with Paul McCartney)B3Human Nature
A4ThrillerB4P. Y. T. (Pretty Young Thing)
B5The Lady in My Life
 説明不要のベストセラー・アルバム。
 本国アメリカはもとより、世界中で売れました。売れに売れました。売れに売れに売れました。

 たくさん売れたということは、当然ながら中古レコード市場にタマ数が多いということです。ロハ同然の値札を下げて、特価コーナーのさらし者になり果てるわけ。
 私もあちこちの中古レコード屋で、『スリラー』が叩き売りされているのを見てきました。しかし長いこと「今さらスリラーかよ、ケッ!」と小バカにして、買うことはありませんでした。

 転機が訪れたのはたしか、2003年ころ。
 テレビ放映されたマイケルのドキュメンタリー『マイケル・ジャクソンの真実~緊急独占放送・密着240日』を見て激しく興奮し、この男に魅了されたのです。
 それから間もなく、中古レコード屋で見かけた『スリラー』を買いました。マスターサウンド盤なのに300円。お買い得でしょ。

 ちなみに件のドキュメンタリーは世界各国で放映されたそうですが、どの国でも、放映後にマイケルのアルバム売り上げが急伸し、チャートに食い込んだりしたらしい。
 買いに走った人々の気持ち、よくわかります。

 ドキュメンタリーの作り手は、マイケルがいかに奇人であるかを、スキャンダラスに描き立てました。しかしそういう作り手の下衆な企みを、マイケルはあっさりと超越してしまいます。

 歌っているとき、踊っているときのマイケルは、あらゆるゴシップを無力化する霊妙なパワーがあり、ドキュメンタリーを見ていた世界中のお茶の間は作り手の意図を忘れ、やはりマイケルは本物だ!と再認識したのです。

 自分を悪しざまに描いたドキュメンタリーでさえ、プロモーションに転化して過去作品の売り上げをドーンと伸ばすなんて、並のアーティストではない。大した男だよ。マイケルは。

 とすれば、その訃報がもたらす宣伝効果はもはや想像を絶します。
 あれから9年以上経つのに、今でも売れ続けているらしい。モンゴルの国家予算くらいは稼いだか?

 中古レコード市場でも、マイケルの諸作品は今や底値を脱し、だぶついた在庫もそこそこ圧縮されたようです。
★★★★★

Produced by Quincy Jones for Quincy Jones Productions
Management: Weisner / DeMann Entertainment and Joe Jackson

A1, B1 and B2 Co-Produced by Michael Jackson
Recorded and Mixed by Bruce Swedien Using the Acusonic Recording Process
Technical Engineer: Matt Forger
Assistant Engineer: Steve Bates
Additional Sound Sources Recorded by Humberto Gatica and Matt Forger
Additional Sound Sources Recorded at Ocean Way Recording Studios, Los Angeles, CA
Assistant Engineer: Mark Ettel
Recorded at Westlake Audio, Los Angeles, CA
Eddie Van Halen’s Guitar Solo on B1 Recorded by Don Landee
Mastered by Bernie Grundman

Photography: Dick Zimmerman
Lettering: Marc James
Styling: Valade / Design Pool

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