2018/06/21

John Klemmer / Brazilia ('79)

ジョン・クレマー / ブラジリアの風
ジョン・クレマーの躍動的なサックスの響きがブラジルの空を駆けめぐる――
豪華なゲスト・ミュージシャンをバックにクロスオーバー・サックスの雄=ジョン・クレマーが意欲的なアプローチをみせるトロピカル・フュージョンの傑作アルバム!
A1Brasilia
ブラジリアの風
B1Tender Storm
やさしい嵐
A2Tropical Snowflakes
トロピカル・スノウフレイクス
B2Copacabana
コパカバーナの誘惑
A3Heartbreak
悲しみの季節
B3Bahia
バイアの朝
A4Summertime
サマータイム
B4My Love Has Butterfly Wings
愛に翔ぶ蝶
 アルバム・タイトルになったA1「ブラジリアの風」がオーケストラをバックに吹きまくる10分弱の大作で、やはりいちばんの聴きどころであります。

 アレックス・アクーニャとアイアート・モレイラがパーカッションで競演する豪華絢爛な顔合わせ。そしてドラムをレニー・ホワイトが叩きます。 国宝級のリズム・マスター3人が刻み出す高速サンバに煽られ、ジョン・クレマーのサックスが荒れ狂います。

 まるでシャツの背中にカナブンでも入っちゃったかのようにじっとしていられない、低音から高音まで使い切った激甚たるジョン・クレマーのテナー・サックス・ソロと、ダイナミックにスイングするオーケストラの応酬は圧巻。

 サックス・ソロを終える部分をよく聴いてみて下さい。完全燃焼。まっ白に燃え尽きた…。何も言えねえ。「ああ、オレ、サックスやっててよかった」そんな彼の陶酔感までも伝わってくるではありませんか。

「ブラジリアの風」この1曲だけでも買う価値あり。しかしそれ以外の曲も素敵なメロディーがいっぱいです。

 オスカー・カストロ・ネヴェスやホルヘ・ダルトなど豪華な参加ミュージシャンにもきっちり花を持たせてあり、ラテン好きなリスナーには嬉しいサービス。

 蒸れたふぐりの裏側をブラジリアの風が吹き抜けるような、とてもさわやかで気持ちよいアルバムです。
★★★★

Produced by Stephen Goldman & John Klemmer

Recorded at A&M Recording Studios, Hollywood, CA
Recorded at Sunset Sound Recorders, Hollywood, CA
Recorded at Cherokee Recording Studios, Hollywood, CA
Engineers: Rick Ruggeri & Billy Taylor

Remixed at Cherokee Recording Studios, Hollywood, CA
Remix Engineer: Rick Ruggeri

Mastering at the Mastering Lab, Los Angeles, CA
Mastering Engineer: Mike Reese

Bluthner Piano Provided by Kasimoff-Bluthner Co., Hollywood, CA

Art Direction: Stuart Kusher
Cover Art: Fidel Danieli
Design: Andrew Barnum

0 件のコメント: