2018/06/13

Eddie Daniels / Street Wind ('78)

A1Preparation FB1I Go to Rio
A2How Deep Is Your LoveB2What's at the End of a Rainbow
A3Song for My SonB3Fantasy of a Street Corner Flute Player
A4One Night with YouB4Old Man River Part 2
 クラリネット奏者としてグラミー賞候補にもなったエディ・ダニエルズも、この頃はマルチ・リード奏者でした。

 ビー・ジーズの"How Deep Is Your Love"とかジノ・ヴァネリの"One Night with You"とか、はたまたピーター・アレンの"I Go to Rio"など、インスト・フュージョンで食べている連中が「それだけはやっちゃいけねえよ」的な暗黒面に堕ちてしまったかのような選曲です。
 まあそれで買ってしまう私みたいなリスナーもいるわけで。

 最近の音楽界は、アメリカでも日本でも、「誰でも知っている曲」に寄りかかる傾向がとても強いですよね。カバー集のようなアルバムも多いし。
 アーティストの姿勢としてどうなのよ?なんて思う一方で、冒険をしなくなったわれわれ聴く側にもその一因があり、片棒を担いでいることに気付くべきなのかもしれません。
 暗黒面に堕ちるのはいとも簡単です。しかし戻るのは容易なことじゃない。

 ヴォーカルで参加してくれたパティ・オースティンに敬意を表したのか、彼女のアルバム"End of a Rainbow"にあった"What's at the End of a Rainbow"を取り上げてます。
 これはインストのみ、ヴォーカルなしでパティ・オースティンはカヤの外。本人目の前にいるのに。
 しかしこれがいい。とてもいい。オリジナルよりいい。「虹の彼方に」の断片を散りばめた編曲を伴奏にテナー・サックスを激しくブローするエディ・ダニエルズは、まるでジーン・アモンズかエディ・ロックジョウ・デイヴィス。
 男の強さとやさしさが注入され、オリジナルよりもひとまわり大きなバラードに生まれ変わりました。
★★★

All Flutes, Saxophones and Clarinets Played by Eddie Daniels

Produced by Don Sebesky and Dick Duane for Pinder Lane Productions Ltd.

Arranged by Don Sebesky
Recording and Mixing Engineer: Neal Ceppos
Assistant Engineer: Jay Borden
Recorded and Mixed at Sound Mixers Studios, New York City
Mastered at Frankford / Wayne Mastering Labs. by Domenick Romeo

Art Direction, Design, Photography: Richard Roth

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