2018/06/11

Dave Grusin / One of a Kind ('77)

A1MontageB1Modaji
A2PlayeraB2The Heart Is a Lonely Hunter
B3Catavento
 A1"Montage"がいきなりの地雷。
 このアルバムはめったに聴くことがなく、私のレコード棚で万年埃をかぶっています。
 最初の曲が地雷だと、こうなってしまうんだよね。2曲目以後は、なかなか良質な曲が並んでいるのに、しょっぱなに地雷を持ってきたら台無しですよ。

 A面の1曲目というのは、アルバムの顔なのです。
 ここでコケたら、その先がいくら良くても駄盤の烙印を押されてしまいかねない、それくらい重要で、作り手も力を入れるところ。

 上出来の曲、つかみのよい曲、あるいはシングルカットしてヒットを狙う曲。それらはA面1曲目に配置されることが、とても多いのです。

 それにしても、"Montage"という曲。どこが面白いのかさっぱりわかりません。
 しかし、A面1曲目に駄曲をもってくるはずがないという鉄則を鑑みるに、作曲者にして演奏者、かつプロデューサーでもあったデイヴ・グルーシンは、もしかしたら"Montage"を、アルバムの顔として、自信をもって送り出したのかもしれません。

 ところが後年、その自信が実は揺らいでいたことが発覚してしまいます。
 80年代に入り、このアルバムがCD化されました。その際曲順が変更され、"Montage"は3曲目に引っ込んでしまったのです。
「アレを1曲目にしたのはマズかったな…」なんてグルーシン御大も考えていたのでしょう。失敗を認めてしまったカタチになりました。

"Better late than never"とはよく言ったもので、グルーシンが音楽家として大成した理由の一端が垣間見えるような気がして面白いですよね。
★★★

Produced by Dave Grusin and Larry Rosen for Grusin / Rosen Productions
Arranged and Conducted by Dave Grusin
Recorded and Mixed by Larry Rosen
Recorded and Mixed at Electric Lady Studios, New York City, NY

Assistant Engineer: Michael Frondelli
Oberheim-Polyphonic Synthesizer Programmer: Ed Walsh
Mastering: Bob Ludwig, Master Disk, New York
Grusin / Rosen Production Co-ordinator: Donna Putney
Cover and Liner Photos: Gregory Heisler

0 件のコメント: