2018/06/05

Boz Scaggs / Slow Dancer ('74)

ボズ・スキャッグス / スロー・ダンサー
A1You Make It So Hard (to Say No)
つのる想い
B1Pain of Love
ペイン・オブ・ラヴ
A2Slow Dancer
スロー・ダンサー
B2Sail on White Moon
セイル・オン・ホワイト・ムーン
A3Angel Lady (Come Just in Time)
エンジェル・レディ
B3Let It Happen
愛の始まり
A4There Is Somewhere Else
愛を見つけて
B4I Got Your Number
アイ・ゴット・ユア・ナンバー
A5Hercules
ヘラクレス
B5Take It for Granted
愛のあやまち
 見てください。この素敵なジャケットを。
 男がパンツ一丁になる、というのは、頼まれもしないのに脱ぎたがる井手らっきょ系の人でもない限り、並々ならぬ覚悟が必要なことでしょう。
 パンツ一丁になった心意気を買おうではありませんか。

 ちなみに再発された『スロー・ダンサー』のジャケットは、ボズが女性の胸に顔グリする写真に差し替えられるという、パンツ一丁の心意気をドブに捨てる改悪がなされています。
 オリジナル盤にはそれほどこだわらない私ですけど、本作のジャケットはオリジナルにこだわりました。
 改悪後のバージョンは今でも中古市場にゴロゴロしている反面、海パンジャケはタマ数があまり多くありません。ただし極稀少のレア物、というほどでもなく、中古価格が高騰しているわけでもないので、粘り強く探せばきっと見つかるでしょう。私もけっこう粘りました。

 本作のプロデューサーは、ジョニー・ブリストル。いったいいかなる経緯でブリストルにプロデュースの役目が回ったのか、よくわかりません。
 しかしパンツ一丁の男に「オレを好きにしてくれ」と言われりゃ、粉骨砕身でその覚悟に応えるのが男気ってものでしょう。

 結果的に、プロデューサーの人選は成功。モータウンの西海岸レコーディングを支えてきた練達のミュージシャンたちがパンツ一丁の男を取り囲み、盛り立て、奮い立たせ、これまでのボズと違う、新しい魅力を引き出しました。
 ブリストル本人のリーダー・アルバムよりもずっと濃厚なブリストルの「クリーム」がここにあります。
★★★★

Prodeced by Johnny Bristol
Strings Arranged and Conducted by H. B. Barnum
Engineer: Greg Venable
Re-mix: Al Schmitt
Recorded at Devonshire Sound Studios N. Hollywood, California
Photography: Annie Leibovitz
Design: Ron Coro and Anne Garner
Art Direction: Ron Coro

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