A1 | I Like Dreamin' | B1 | Love's Grown Deep |
A2 | My Jole | B2 | Wakin' Up to Love |
A3 | If You Ever Stopped Callin' Me Baby | B3 | Monette |
A4 | Times Ain't Time Enough | B4 | Today I Met the Girl I'm Gonna Marry |
A5 | My Eyes Get Blurry | B5 | My World Will Wait for You |
目は口ほどにものを言う。これってホントですよね。
相手の目を見ればいろいろなこと、わかってしまいますから。
友好的なのか敵対的なのか、誠実な人なのか薄情な野郎なのか、信用されているのかいないのか、あるいは自分のことを好きなのか嫌いなのか…等々。
上の画像は、私の卓上にあるカレンダーです。
ごらん下さい。この柴ちゃんの目。いかに撮影者(森田米雄さん)に心を許しているか、この目を見れば瞭然ですよね。
そこいらへんを踏まえつつ、本作のジャケットをじっと眺めていると、だんだんケニー・ノーランの目が気になってきます。
何でしょうか、この目は。
やってやるぜ!とか、ぶちかましたる!みたいな野心やら意欲がまるで感じられない。
かといって、みなさんよろしくお願いします、オレの音楽を楽しんで下さい、という媚びも売りもない。
まるで市川雷蔵が演じた、眠狂四郎のような目をしています。
デビュー・アルバムにして顔ジャケットですよ。レコード店で手に取るお客さんに向けて、もうちょっとアピールしてもいいんじゃないんですかね。そのために、わざわざオレンジのスモーク焚いてお膳立てしたんだから。
さてこのオレンジ色の憎い奴、ケニー・ノーランは「瞳の面影」(フランキー・ヴァリ)などで知られるソングライターです。
裏方に徹するだけではガマンできなかったのかな。ヒット・メイカーの経歴を引っさげ、歌手としてアルバムを発表しました。
ソフトでマイルド、穏やかなポップスです。同時期のボブ・クルーに近い作風。まあ、人脈もつながってますし。
「瞳の面影」"My Eyes Adored You"の頃から人一倍、目にこだわっていたノーラン。本作にも目を描いた歌があります。
A5"My Eyes Get Blurry"は、涙で前が見えねえといった意味。いやあ、なかにし礼の世界ですなあ。
ちなみに、ジャケットの裏には別ショットがあります。
私ごときの凡庸なセンスからすると、こっちの写真をオモテに掲げた方がよかったんじゃないの、なんて思ってしまいます。アルバムの優しい雰囲気にも合っているし。
でもこれだと、当たり前すぎて印象が薄いのも否めません。お店に並んでいて、お客さんに手に取ってもらえるための何かが足りないというか。
何かしら「気になるもの」や「心に引っかかるもの」の描いてあるジャケットの方を、やっぱり手に取ってしまいますよね。
仮に雷蔵演じる眠狂四郎の目から、わかりやすい喜怒哀楽が感じられるようなら、私たちはこれほど狂四郎の目に吸い寄せられることはなかったでしょう。それと同じようなもんです。
ちなみに雷蔵の眠狂四郎シリーズは12本、製作されました。
私がいちばんオススメしたいのは、2作目『眠狂四郎勝負』です。これをシリーズ最高傑作に挙げる人が多いようで、私も激しく同意します。
シリーズ全部見てるヒマないよ、とのたまう人は、とりあえずこれだけ見てちょーだい。
んで、シリーズ後半に進むにつれ、やはりというかだんだん雑な作りになっていきます。
そういうのも私、嫌いじゃない。むしろそういう作品の方が、狂四郎の目がいっそう際立ちます。
マンネリ化が加速するシリーズに、雷蔵さんは目で語りかけます。「口ほどにものを言う」の度合いは、回を重ねる毎に深まってゆくのです。
相手の目を見ればいろいろなこと、わかってしまいますから。
友好的なのか敵対的なのか、誠実な人なのか薄情な野郎なのか、信用されているのかいないのか、あるいは自分のことを好きなのか嫌いなのか…等々。
上の画像は、私の卓上にあるカレンダーです。
ごらん下さい。この柴ちゃんの目。いかに撮影者(森田米雄さん)に心を許しているか、この目を見れば瞭然ですよね。
そこいらへんを踏まえつつ、本作のジャケットをじっと眺めていると、だんだんケニー・ノーランの目が気になってきます。
何でしょうか、この目は。
やってやるぜ!とか、ぶちかましたる!みたいな野心やら意欲がまるで感じられない。
かといって、みなさんよろしくお願いします、オレの音楽を楽しんで下さい、という媚びも売りもない。
まるで市川雷蔵が演じた、眠狂四郎のような目をしています。
デビュー・アルバムにして顔ジャケットですよ。レコード店で手に取るお客さんに向けて、もうちょっとアピールしてもいいんじゃないんですかね。そのために、わざわざオレンジのスモーク焚いてお膳立てしたんだから。
さてこのオレンジ色の憎い奴、ケニー・ノーランは「瞳の面影」(フランキー・ヴァリ)などで知られるソングライターです。
裏方に徹するだけではガマンできなかったのかな。ヒット・メイカーの経歴を引っさげ、歌手としてアルバムを発表しました。
ソフトでマイルド、穏やかなポップスです。同時期のボブ・クルーに近い作風。まあ、人脈もつながってますし。
「瞳の面影」"My Eyes Adored You"の頃から人一倍、目にこだわっていたノーラン。本作にも目を描いた歌があります。
A5"My Eyes Get Blurry"は、涙で前が見えねえといった意味。いやあ、なかにし礼の世界ですなあ。
ちなみに、ジャケットの裏には別ショットがあります。
私ごときの凡庸なセンスからすると、こっちの写真をオモテに掲げた方がよかったんじゃないの、なんて思ってしまいます。アルバムの優しい雰囲気にも合っているし。
でもこれだと、当たり前すぎて印象が薄いのも否めません。お店に並んでいて、お客さんに手に取ってもらえるための何かが足りないというか。
何かしら「気になるもの」や「心に引っかかるもの」の描いてあるジャケットの方を、やっぱり手に取ってしまいますよね。
仮に雷蔵演じる眠狂四郎の目から、わかりやすい喜怒哀楽が感じられるようなら、私たちはこれほど狂四郎の目に吸い寄せられることはなかったでしょう。それと同じようなもんです。
ちなみに雷蔵の眠狂四郎シリーズは12本、製作されました。
私がいちばんオススメしたいのは、2作目『眠狂四郎勝負』です。これをシリーズ最高傑作に挙げる人が多いようで、私も激しく同意します。
シリーズ全部見てるヒマないよ、とのたまう人は、とりあえずこれだけ見てちょーだい。
んで、シリーズ後半に進むにつれ、やはりというかだんだん雑な作りになっていきます。
そういうのも私、嫌いじゃない。むしろそういう作品の方が、狂四郎の目がいっそう際立ちます。
マンネリ化が加速するシリーズに、雷蔵さんは目で語りかけます。「口ほどにものを言う」の度合いは、回を重ねる毎に深まってゆくのです。
★★★ | 採点表を見る |
Produced by Kenny Nolan for Sound of Nolan Productions
A1, B1 and B2 Produced by Kenny Nolan & Charlie Calello for Sound of Nolan Productions
All Songs Composed by Kenny Nolan Except As Otherwise Specified
Cover Design & Art Direction: Clyde Terry
Photography: Alice Hall
A1, B1 and B2 Produced by Kenny Nolan & Charlie Calello for Sound of Nolan Productions
All Songs Composed by Kenny Nolan Except As Otherwise Specified
Cover Design & Art Direction: Clyde Terry
Photography: Alice Hall
0 件のコメント:
コメントを投稿