2018/12/28

Luther Ingram / (If Loving You Is Wrong) I Don't Want to Be Right ('72)

A1(If Loving You Is Wrong) I Don't Want to Be RightB1I'm Trying to Sing a Message to You
A2I'll Be Your Shelter (in Time of Storm)B2I Remember
A3AlwaysB3I'll Love You until the End
A4Dying & CryingB4Love Ain't Gonna Run Me Away
A5Help Me LoveB5I Can't Stop
 私のとってルーサーといえば、ヴァンドロス一択になります。
 しかしソウル・ミュージックの真摯なファンにしてみれば、イングラムこそがルーサーの唯一解らしいです。

 この「真摯なファン」というのが、いろいろと面倒な存在でして、たとえばジャズの真摯なファンに
「MJQは何の略?」と問われて、うっかり
「マンハッタン・ジャズ・クインテット」と答えようものなら、その瞬間から上から目線を照射され、小バカにされることになります。こわいですねえ。

 真摯なファンによる差別対象は、各ジャンルにあるようです。

ソウルの真摯なファン → ディスコ、ブラコン
ロックの  〃 → 産業ロック、AOR
ジャズの  〃 → フュージョン、国内企画もの

 こんな感じかな。簡単に言うと、山下達郎やピーター・バラカンが、自分のラジオ番組では決してかけようとしない曲ってことです。
 クラシックや他のジャンルはよく知らないけど、たぶんあると思う。きっとある。

 どうしてこうなっちゃうのかというと、やはりそれは好きな音楽に対して真摯だから、としか言いようがない。好きで好きで好きが過ぎるあまり、気に食わないものに対して寛容さを失い、攻撃的になってしまうのでしょう。
 真摯な阪神ファンほど凶暴になるのと同じようなものです。

 近年のアナログブームに乗って、ヴァイナルをディグる快楽に目覚めたナウいヤングたちも、早晩こうなる。いや、こうなって欲しい。未来は明るいなあ。

 さて、ルーサー・イングラムの代表作がこれ。
 A1のイントロ、いきなり飛び込んでくるエロいギターの音が、不倫ソングのどんよりした雰囲気を盛り上げますね。

 とみたゆう子の3rdアルバム『クラシカル・ハート』のB面、「悲しきシネマ」という曲に、
「恋が罪ならば 罪人でもいい」
なんて歌詞があるんですよ。本作のタイトルとかぶってますよね。ゆう子さんパクった?
★★★

Produced & Arranged by Johnny Baylor
String Arrangements: Johnny Allen & Johnny Baylor
Rhythm by Muscle Shoals Sound Rhythm Section (A1, A2, A3, B1, B5), The Movement (A4, A5, B2, B3, B4)
Background Vocals by “Hot” “Buttered” & “Soul”
Engineers: Jerry Masters, Steve Melton (Muscle Shoals Sound Studios), Terry Manning (Ardent Studios), Daryl Williams (Stax Records)
Re-mix Engineers: Terry Manning & Johnny Baylor
Photography: Rod Bristow
Art Direction: Ron Gorden
Creative Design: Larry Shaw

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