2018/11/26

Kenny Drew by Request ('85)

ケニー・ドリュー / バイ・リクエスト
ファンからのリクエストに応えてケニー・ドリューが作った夢のスペシャル・アルバム!
A1Softly as in a Morning Sunrise
朝日のようにさわやかに
B1My Funny Valentine
マイ・ファニー・バレンタイン
A2Misty
ミスティ
B2Lover Come Back to Me
恋人よ我に帰れ
A3On Green Dolphin Street
グリーン・ドルフィン・ストリート
B3As Time Goes By
時のたつまま
A4Smoke Gets in Your Eyes
煙が目にしみる
B4Fly Me to the Moon (In Other Words)
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
A5You'd Be so Nice to Come Home To
ユード・ビー・ソー・ナイス
B5Round Midnight
ラウンド・ミッドナイト
「女性にジャズを聴いてほしい」
「女性にジャズ・ファンになってほしい」
 日本のレコード会社にとって、これは何としても叶えたい宿願であったようです。
 この30数年間、女性をジャズ好きにせんがための企画が、幾度となく、現れては消え、現れては消えて行きました。

 大成功して大願成就したのなら、何度も何度もやるわけない。つまり女性にジャズは定着しなかったということです。

 私の周囲にゃそれほど多くのレディはいませんけど、ジャズが好きだ、ジャズを聴いている、なんてのたまう奇特なレディはひとりとていません。おそらく世間全体でも同じようなものではないかな。

 ジャズというジャンルの音楽が、男性のみをば惹き付けるものとは思えません。ジャズの楽しさは、男性にとっても、女性にとっても変わらないはず。
 しかし現実には、ジャズのリスナーのほとんどが男性。なぜなのでしょうか。

 わかりません。まあ、理由がわかるようなら、的確なマーケティング戦略でたくさんの女性たちをジャズへと導くことができたろうから、実のところレコード会社のお偉いさんにもよくわかってないんじゃないかって気がします。それゆえ販売戦略は迷走するわけです。

 というわけで上のジャケット画像をごらん下さい。何としても女性にジャズを聴いてほしい!という熱望が迸るあまり、こんなジャケット絵になってしまいました。
 コーヒー(紅茶?)を飲みながら、ヘッドホンでレコードを聴いている若い女性。カーディガンを肩にかけてオシャレですね。
 ジャズを聴いているライフ・スタイルって素敵よー、そういう売り方なんですかね。イメージ戦略というかソフト・セルというか。
 ペデルセンのベースって素敵よー、じゃさすがに女性にアピールできないのかなあ。

 なおこういうジャケットにしてしまうと、ガチンコのジャズ好きおじさんがドン引きしちゃう諸刃の剣。いやあ、マーケティングって本当に難しいものですね。
★★★

Kenny Drew Trio
Kenny Drew: Piano
Niels-Henning Orsted Pedersen: Bass
Ed Thigpen: Drums

Producers: Kenny Drew & Makoto Kimata
Recorded August 24 & 25, 1985 at Easy Sound Studios, Copenhagen
Recording Engineer: Henrik Lund
Cover Illustration: Mizue Kawamura
Design: Heyqlow Kobayashi

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