バリー・マニロウ / フィーリング
フィーリング・エイジに贈る…バリー・マニロウのニュー・ディスク。ニューヨークが生んだ最高のエンターテイナー、バリーの新しい魅力がここに爆発!!
A1 | New York City Rhythm ニューヨーク・シティ・リズム | B1 | I Write the Songs 歌の贈りもの |
A2 | Tryin' to Get the Feeling Again フィーリング | B2 | As Sure as I'm Standing Here 希望を胸に |
A3 | Why Don't We Live Together 二人で生きよう | B3 | A Nice Boy like Me ナイス・ボーイ |
A4 | Bandstand Boogie バンドスタンド・ブギー | B4 | Lay Me Down レイ・ミー・ダウン |
A5 | You're Leaving Too Soon 去りゆく人 | B5 | Beautiful Music 愛しのミュージック |
A6 | She's a Star あの娘はスター |
レコードに針を下し、最初の音が出てくる瞬間。
ドコドコドンというドラムに先導された、フラッシーな女性コーラスの賑々しいイントロが、マニロウ劇場の開幕を告げます。
のっけのA1「ニューヨーク・シティ・リズム」からマニロウ節が爆発炎上。
ピアノの間奏からギター、ドラム、そしてオルガンのソロ・リレーがじつにスリリング。ロック、ラテン、ソウル…もろもろのジャンルが寄せ鍋のように混沌としていた70年代ニューヨークの音楽シーンが、この部分に凝縮されています。
ちなみにこの曲をひたすら煽り立てるストリングスは、ノーマン・ハリスによるもの。このあたりにも当時のニューヨーク周辺の音楽事情がうかがえますね。
ギンギンに盛り上がるA1の高揚感から一転、しっとり始まるタイトル曲A2への流れがたまらない。
A2「フィーリング」は作者デヴィッド・ポメランツが歌ったバージョン("It's in Everyone of Us"の項を参照下さい)もありますが、この頃まさに絶頂期のマニロウと比べるのはちょっとかわいそうな気がする。
こういうドラマティック・バラードはマニロウの独擅場です。無敵状態といってもいい。なんぼ作者といえども相手になりまへん。かないっこない。
同じことはB1「歌の贈りもの」にも言えます。
マニロウの代表曲として名高い「歌の贈りもの」の作者は、ビーチ・ボーイズのブルース・ジョンストンです。タイトルそのまんまの『歌の贈りもの』という彼のアルバムに、本人バージョンが収録されていますが、やはりというかマニロウの足元にも及ばません。
優れた曲を作る才能と、それを歌って人の心を震わせる才能は別ものなのでしょうな。こと後者に関してマニロウは抜群に秀でています。
凡百のミュージシャンが音楽の質を高めようと日々研鑽を重ねているのに対し、マニロウは目指しているものが違うような、何というか別世界に生きているような気がします。
単に音楽を届けるのではなく、音楽を通じて喜怒哀楽のドラマをリスナーと共有するような、そういうことができる稀有な人なんだと思う。だから例えばA1を聴いて、ニューヨークに行ったことがない私でも、かの地の空気とか、かの市民の矜持を感じられるのです。
こういうことが可能なのは、ジャンルを代表するようなほんのごくわずかの、特権的なスーパースターのみです。
そういう意味でマニロウは、間違いなくスターです。「あの娘はスター」なんて歌ってるお前こそスターじゃねーかよ。
というわけで本作は、内容的には文句なしのオススメ。ただし残念な点がひとつあります。音がよくないんだ。私が持っているのは国内盤。何だかモヤモヤした、スッキリしない音質。アメリカ盤だとどうなんだろうね。
ドコドコドンというドラムに先導された、フラッシーな女性コーラスの賑々しいイントロが、マニロウ劇場の開幕を告げます。
のっけのA1「ニューヨーク・シティ・リズム」からマニロウ節が爆発炎上。
ピアノの間奏からギター、ドラム、そしてオルガンのソロ・リレーがじつにスリリング。ロック、ラテン、ソウル…もろもろのジャンルが寄せ鍋のように混沌としていた70年代ニューヨークの音楽シーンが、この部分に凝縮されています。
ちなみにこの曲をひたすら煽り立てるストリングスは、ノーマン・ハリスによるもの。このあたりにも当時のニューヨーク周辺の音楽事情がうかがえますね。
ギンギンに盛り上がるA1の高揚感から一転、しっとり始まるタイトル曲A2への流れがたまらない。
A2「フィーリング」は作者デヴィッド・ポメランツが歌ったバージョン("It's in Everyone of Us"の項を参照下さい)もありますが、この頃まさに絶頂期のマニロウと比べるのはちょっとかわいそうな気がする。
こういうドラマティック・バラードはマニロウの独擅場です。無敵状態といってもいい。なんぼ作者といえども相手になりまへん。かないっこない。
同じことはB1「歌の贈りもの」にも言えます。
マニロウの代表曲として名高い「歌の贈りもの」の作者は、ビーチ・ボーイズのブルース・ジョンストンです。タイトルそのまんまの『歌の贈りもの』という彼のアルバムに、本人バージョンが収録されていますが、やはりというかマニロウの足元にも及ばません。
優れた曲を作る才能と、それを歌って人の心を震わせる才能は別ものなのでしょうな。こと後者に関してマニロウは抜群に秀でています。
凡百のミュージシャンが音楽の質を高めようと日々研鑽を重ねているのに対し、マニロウは目指しているものが違うような、何というか別世界に生きているような気がします。
単に音楽を届けるのではなく、音楽を通じて喜怒哀楽のドラマをリスナーと共有するような、そういうことができる稀有な人なんだと思う。だから例えばA1を聴いて、ニューヨークに行ったことがない私でも、かの地の空気とか、かの市民の矜持を感じられるのです。
こういうことが可能なのは、ジャンルを代表するようなほんのごくわずかの、特権的なスーパースターのみです。
そういう意味でマニロウは、間違いなくスターです。「あの娘はスター」なんて歌ってるお前こそスターじゃねーかよ。
というわけで本作は、内容的には文句なしのオススメ。ただし残念な点がひとつあります。音がよくないんだ。私が持っているのは国内盤。何だかモヤモヤした、スッキリしない音質。アメリカ盤だとどうなんだろうね。
★★★★★ | 採点表を見る |
Produced by Ron Dante and Barry Manilow
Barry's Band
Piano: Barry Manilow
Keyboards: Alan Axelrod
Guitar: Sid McGinnis
Bass: Steve Donaghey
Drums & Percussion: Lee Gurst
Studio Musicians
Guitars: Charlie Brown
Congas, Bongos, Shaker: Jimmy Maeulen
Background Vocals by THE FLASHY LADIES; Debra Byrd, Ramona Brooks and Reparata (Lorraine Mazzola) and Ron Dante and Barry Manilow
Rhythm Tracks Arranged by Barry Manilow
Photography: Lee Gurst
Design: Bob Heimall
Engineered by Michael Delugg
Barry's Band
Piano: Barry Manilow
Keyboards: Alan Axelrod
Guitar: Sid McGinnis
Bass: Steve Donaghey
Drums & Percussion: Lee Gurst
Studio Musicians
Guitars: Charlie Brown
Congas, Bongos, Shaker: Jimmy Maeulen
Background Vocals by THE FLASHY LADIES; Debra Byrd, Ramona Brooks and Reparata (Lorraine Mazzola) and Ron Dante and Barry Manilow
Rhythm Tracks Arranged by Barry Manilow
Photography: Lee Gurst
Design: Bob Heimall
Engineered by Michael Delugg
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