2018/07/20

Wild Cherry ('76)

A1Play That Funky MusicB1Nowhere to Run
A2The Lady Wants Your MoneyB2I Feel Sanctified
A399 1/2B3Hold on
A4Don't Go Near the WaterB4Get It Up
B5What in the Funk Do You See
 しがないミュージシャンが直面した、変化のまっ只中にある音楽シーンを描いたA1"Play That Funky Music"は有名曲。
 同じテーマをペシミスティックに扱ったイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」と違い、ワイルド・チェリーはこの変化を戸惑いながらも受け入れ、やがて自分も狂騒の中に乗り込んでその一員となるのです。

 熱に浮かされたようなロバート・パリッシのギター・ソロがとてつもなくファンキー。「ファンキーな曲を演れ」というタイトルの曲で、ファンキーに演ってしまうこの明快さが、アメリカ人の好みなのでしょうか。この曲は売れに売れてめでたく1位になりました。

 その大ヒット曲を含むワイルド・チェリーのアルバムが本作。
 では、A1以外の曲は搾りカスなのか、というとべつだんそういうこともなく、快調なナンバーがひたすら続きます。ただしやや一本調子の感がなくもない。

 上手いバンドというよりは、ノセるバンドといった雰囲気。もしかしたら、レコードよりもライヴで地力を発揮する類のバンドなのかもしれません。巡業で鍛えられてそうだし。A1だって、ドサ回りから生まれたような歌ですもんね。

 B3だけはどういうわけか、アダルト・コンテンポラリー風です。
 徹頭徹尾ファンクぶっ続け一気通貫のアルバムにせず、まるで箸休めのようにB面の中頃にマイルドなナンバーを配するあたり、なかなかニクい演出ですよね。パリッシの辛口のノドはこういうスタイルでもいけます。
★★★

Robert Parissi: Lead Guitar, Lead Vocals
Allen Wentz: Bass, Synthesizer, Vocals
Ronald Beitle: Drums, Vocals
Bryan Bassett: Lead Guitar, Vocals

Produced by Robert Parissi for Belkin/Maduri Productions
Executive Producer: Carl Maduri
Arranged by Robert Parissi & Wild Cherry
Recorded & Mixed at Cleveland Recording Company, Cleveland, Ohio
Engineer & Technical Advisor: Ken Hamann
Mixing: Ken Hamanann, Carl Maduri, Robert Parissi
Cover Concept: Bob Rath

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