2018/06/24

Lee Ritenour / Banded Together ('84)

リー・リトナー / バンデッド・トゥゲザー
A1Operator (Thief on the Line)
オペレーター
B1Rit Variations 2
RIT・ヴァリエーションズ・2
A2Other Love
アザー・ラヴ
B2Be Good to Me
ビー・グッド・トゥ・ミー
A3Sunset Drivers
サンセット・ドライヴァーズ
B3I'm Not Responsible
アイム・ノット・リスポンシブル
A4Mandela
マンデラ
B4Shadow Dancing
シャドウ・ダンシング
A5Amaretto
アマレット
B5Heavenly Bodies
ヘヴンリー・ボディーズ
 リー・リトナーのリーダー・アルバムに、何を期待するか。

 おそらく大半の人は、彼がギターをバリバリに弾きまくったインストものを望むことでしょう。ヴォーカル曲はあってもいいけど、1曲か、多くてもせいぜい2曲まで。

 そういう思いを粉々に打ち砕く本作は、全10曲中、半分以上、なんと7曲がヴォーカル・ナンバーなのです。これではインスト・フュージョンのアルバムというより、インスト・ナンバーを含んだヴォーカル・アルバムといった方が正しいような。

 ジャンルなんか関係ない!よい音楽はよいのだ!と割り切ってしまえば、これらヴォーカル・ナンバーはなかなか健闘しているんじゃないかなと。

 A4「マンデラ」はもちろん、あの故マンデラを称えた曲。
 アパルトヘイトに反対する気運が、欧米のミュージシャンたちに盛り上がっていた頃なのでしょうかね。

 かような、ミュージシャンが社会的・政治的メッセージを発信することに関して、
「河原者ふぜいがエラソーに何を言ってやがる」
「歌手は愛だの恋だのセックスだの歌ってりゃいーんだ」
とケチをつける人がいます。

 私はそうは思わない。
 ミュージシャンとて人間です。
 世の中の動きに無関心ではいられないし、愛だの恋だの以外にも、創作するパッションの引き金になるようなことは、たくさんあるでしょう。
 それが社会や世間に対する疑問や不満、あるいは義憤であったとしても、ちっとも不思議じゃない。どしどしおやんなさい。気の済むまで。

 この「マンデラ」のみ、フィル・コリンズがドラマーで参加。ドラムスが、やたらとパタパタした音なんですよ。
 この頃はこういう、ヘンなエフェクトというか、誇張された超現実的なドラムスの音ってけっこう流行っていましたよね。
★★

Produced by Lee Ritenour, Greg Mathieson, Trevor Veitch
Executive Producer: Lee Ritenour for Captain Fingers Productions

Recorded and Mixed by Don Murray & David Leonard
Additional Engineers: Lee Ritenour and Robert Corti
Assistant Engineers: Robert Corti, Tchad Blake, Stewart Furosho & Gene Wooley
Recorded at Starlight Studios (Burbank, CA), The Sound Factory (Hollywood, CA)
Mixed at Capitol Studios (Hollywood, CA) & The Sound Factory
Mastered by Wally Traugett
Horns: Jerry Hey, Gary Grant, Larry Williams, Gary Herbig

Art Direction: Norm Ung
Photos: Ron Slenzak

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