2018/06/14

Fruitcake 2 ('84)

フルーツケーキ2
A1Heartbeat
ハートビート
B1Screen Music
スクリーン・ミュージック
A2Washington Square
ワシントン・スクエア
B2You Can Make Me
ユー・キャン・メイク・ミー
A3Cool and Gentle
クール・アンド・ジェントル
B3Game for Two
ゲーム・フォー・トゥー
A4Lobster Fusion
ロブスター・フュージョン
B4Marimba
マリンバ
A5Casino Jump
カジノ・ジャンプ
B5Ben's Bossa
ベンズ・ボサ
A6Breakfast at Benny's
ブレックファスト・アット・ベニーズ
B6Super Strutt
スーパー・ストラット
A7Kayo
カヨ
 オランダのフュージョン・バンドです。当時は日本でもなかなか人気がありました。

 どの曲もコンパクトにまとめられており、ギター・ソロやキーボード・ソロがエンエンと続くなんてことありません。
 フュージョン好きよりも、むしろフュージョンが苦手な人々を惹きつけそうな親しみやすいメロディと、ほどよい短さ。

 スイーツなグループ名なのも災いしたのか、ガチンコのフュージョン好きからはまるっきり相手にされませんでしたが、フルーツケーキにとっちゃ、それこそ狙い通りだったのでしょう。彼らの音楽はフュージョン村の境界線をはみ出し、たくさんの人の耳に届きました。

 デオダートの名曲「スーパー・ストラット」をカバーしたB6を聴いてみて下さい。
 できることなら、オリジナルと聴き比べて欲しい。フュージョンからとっつきにくさをいかに排除したか、オランダ人の苦慮がうかがえます。

 私は作業などしているとき、無意識に口笛を吹いていたりします。
 吹きながら「あれこの曲何だっけ?」とアーティストや曲名を思い出せずに煩悶することも多く(それでしばしば作業が中断する)、そんなときフルーツケーキはけっこうな頻度で吹かれていることに気付くのです。

 口笛を吹くのに、わざわざ意識の中で選曲をするなんてことはありません。無意識に口から出てしまうもの。
 フルーツケーキの音楽性を高く評価するマニアや評論家は絶無だと思いますけど、自己領域の無意識ゾーンにここまで食い込んでしまうというのは凡百のアーティストにできるこっちゃない。いやあ大したものです。

 ところで口笛を吹くと空き地に行きたくなるのはなぜなんでしょうか。これも無意識下の何か?
★★★

Fruitcake
Benny Baan: Acoustic Piano, Electric Piano, Korg, Prophet, Chroma Synthesizer
Rob Taekema: Acoustic and Electric Guitars

Produced and Arranged by Harry van Hoof, Benny J. Baan, Robert Taekema
Engineered and Mixed by Sander Boss at the Dureco Studios, Weesp, The Netherlands

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