2018/06/10

Chet Baker / She Was Too Good to Me ('74)

チェット・ベイカー / 枯葉
チェット・ベイカーが名曲“枯葉”に挑戦。ポール・デスモンドとのコンビネーションも充実した最近のベイカーの代表作。
A1Autumn Leaves
枯葉
B1Tangerine
タンジェリン
A2She Was Too Good to Me
シー・ワズ・トゥー・グッド・トゥ・ミー
B2With a Song in My Heart
わが心に歌えば
A3Funk in Deep Freeze
ファンク・イン・ディープ・フリーズ
B3What'll I Do
ホワットル・アイ・ドゥー
B4It's You or No One
あなたの外には
 チャゲ&飛鳥のCDが、店頭から消えたらしい。
 その理由はもちろん、たくさんの人がショップに殺到して買い漁ったから、などではなく、CD会社が回収したから。

 回収したCDを火にかけたのか、どこかで眠らせているのかは不明。たぶん後者。しばらく寝かせて、また売るつもりか。

 ともあれ薬物に手を染めたアーティストのCDをいちいち回収していたら、CDショップの売り場がスカスカになってしまいます。ロック、ソウル、ジャズあたりは半分が消えるでしょう。

 店頭に作品を並べることが、違法な薬物を是認することにはなりません。小学生でもわかる理屈ですよ。

 ちなみに本屋や図書館に行けば、ヤク中、シャブ中の手記がたくさんあります。そっちは誰も回収しようとしませんね。当たり前か。

 私はそんな本が好きで、『大丈夫。人は必ず生まれ変われる。』(岩井喜代仁)、『贖罪』(酒井法子)、『審判』(田代まさし)、『拘置所のタンポポ 薬物依存 再起への道』(近藤恒夫)、『15歳の少女が、いかにして一夜のうちにポルノスターになったのか?』(トレイシー・ローズ・野澤敦子訳)などなど、他にもいろいろ読んだ気がする。薬物がどれだけ恐ろしいか、依存から抜け出すのがどれだけ困難かを、私はこれら書籍にて知りました。

 さて、チェット・ベイカー。『ブルーに生まれついて』という映画で描かれた通り、彼は一生涯、中毒から脱することができませんでした。
 こういう筋金入りジャンキーのアルバムが、店頭から回収されることなく、堂々と売られているわけです。

 このレコーディングの何年か前、チェットはジャンキー同士の乱闘にて、前歯を折られました。
 トランペッターが前歯を失うというのは、AV男優がチンポを切られるようなものなのですかね。それでもこのアルバムでは、まずまずのプレイをしています。
 前歯を折られてもトランペット吹けるチェットは、ジャズ界のジョン・ウェイン・ホビットみたいなもんすか。
★★★

Arranged and Conducted by Don Sebesky

Recorded at Van Gelder Studios
Rudy Van Gelder: Engineer
Recorded July, October, November, 1974

Trumpet and Vocal: Chet Baker
Alto Saxophone: Paul Desmond
Electric Piano: Bob James
Bass: Ron Carter
Drums: Jack DeJohnette (B2, B3 and B4), Steve Gadd (All Others)
Vibes: Dave Friedman
Flute and Alto Flute: Hubert Laws (Flute Solo on A3)
Flute and Clarinet: Romeo Penque
Alto Flute and Oboe D'amore: George Marge

Violin: Lewis Eley,Max Ellen, Barry Finclair, Paul Gershman, Harry Glickman, Emanuel Green, Harold Kohon, David Nadien, Herbert Sorkin
Cello: Warren Lash, Jesse Levy, George Ricci

Cover Photography by Pete Turner
Liner Photography by Steve Salmieri
Album Design by Bob Ciano

Produced by Creed Taylor

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