A1 | All You Got | B1 | This I Swear |
A2 | I Just Can't Keep on Going | B2 | I Got Carried Away |
A3 | If That's What It Takes | B3 | You Need Love |
A4 | Playing in the Sand | B4 | Let's Be Closer Together |
その昔『スター・ウォーズ』を見たジョン・ランディスは
「なんで黒人が出てこねえんだよ」とルーカスに因縁をつけたそうです。
そこで続編『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』からは、『わいろ ザ・テイク』でつとに知られる黒人俳優のビリー・ディー・ウィリアムズを起用しました。ハン・ソロをダース・ベイダーに売って、怒り狂ったチューバッカにぶち殺されそうになるという、じつにおいしい役どころでしたね。
名シリーズに大役を得たビリー・ディー・ウィリアムズ。しかし残念ながら、これを機に大スターになることもなければ、第2のシドニー・ポワチエになることもありませんでした。
ただ、シリーズから人種の壁を撤廃させた、このことの功績と後世への影響は絶大なものがあります。
もちろん、難癖をつけたランディス、その宿題に対し律儀に取り組んだルーカスあっての抜擢とはいえ、宇宙という鉄火場をイカサマギャンブルでしたたかに回遊するランド・カルリシアンという魅力的な人物像を具肉化したビリー・ディー・ウィリアムズは、もうちょっと評価されてもいいんじゃないの、って気がします。
時は流れ、スター・ウォーズもシリーズを重ね、気が付けばディズニーの傘下。
ディズニーならではの配慮が大爆発した最新作『最後のジェダイ』では、いよいよ東洋人の女優がヒロイン(二番手ですが)となって、黒人のあんちゃんと恋仲になるのでした。
ジョン・ランディスの苦言がやがて、ポリティカル・コレクトネスの巨大な波へと成長していく過程を、この40年間シリーズを追いかけてきた私も体感できたのであります。思えば遠くへ来たもんだ。
さて、このアルバムが発表されたのは、1977年。
最初の『スター・ウォーズ』が公開されたのと同年です。
見て下さいよこのジャケット写真を。
まだまだ人種の壁がブ厚く立ちはだかったであろうこの時代に、何と配慮の行き届いた写真なのでしょう。
白人がいて、黒人がいて、東洋人がいて、男がいて、女がいて、老人がいて、若者がいて。
この写真の素晴らしいところは、配慮をしていながら、配慮をしていることを感じさせないところです。
被写体の人々が、みなとてもいい表情をしていて、しかも自然なのです。
近年のスター・ウォーズが、「どうですかお客さん、私たち、こんなにがんばって配慮していますよ!」とうんざりするくらいアピールしてくるのと、じつに対照的であります。
配慮は、控えめにするのがいい。
しつこくアピールしてくる配慮は、もはや配慮というよりエクスキューズ、つまり言い訳やアリバイ作りなのではないか。そんな気がしてなりません。
ジャケットの裏側には、さらに素敵な写真があります。中古レコード店で本作を見かけたら、ぜひ手にとってごらんになって下さい。
本作を聴きつつ、ジャケット写真を眺めつつ、はたして今後のスター・ウォーズはいったいどこへ行こうとしているのだろうか、なんて考えてしまいました。
「なんで黒人が出てこねえんだよ」とルーカスに因縁をつけたそうです。
そこで続編『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』からは、『わいろ ザ・テイク』でつとに知られる黒人俳優のビリー・ディー・ウィリアムズを起用しました。ハン・ソロをダース・ベイダーに売って、怒り狂ったチューバッカにぶち殺されそうになるという、じつにおいしい役どころでしたね。
名シリーズに大役を得たビリー・ディー・ウィリアムズ。しかし残念ながら、これを機に大スターになることもなければ、第2のシドニー・ポワチエになることもありませんでした。
ただ、シリーズから人種の壁を撤廃させた、このことの功績と後世への影響は絶大なものがあります。
もちろん、難癖をつけたランディス、その宿題に対し律儀に取り組んだルーカスあっての抜擢とはいえ、宇宙という鉄火場をイカサマギャンブルでしたたかに回遊するランド・カルリシアンという魅力的な人物像を具肉化したビリー・ディー・ウィリアムズは、もうちょっと評価されてもいいんじゃないの、って気がします。
時は流れ、スター・ウォーズもシリーズを重ね、気が付けばディズニーの傘下。
ディズニーならではの配慮が大爆発した最新作『最後のジェダイ』では、いよいよ東洋人の女優がヒロイン(二番手ですが)となって、黒人のあんちゃんと恋仲になるのでした。
ジョン・ランディスの苦言がやがて、ポリティカル・コレクトネスの巨大な波へと成長していく過程を、この40年間シリーズを追いかけてきた私も体感できたのであります。思えば遠くへ来たもんだ。
さて、このアルバムが発表されたのは、1977年。
最初の『スター・ウォーズ』が公開されたのと同年です。
見て下さいよこのジャケット写真を。
まだまだ人種の壁がブ厚く立ちはだかったであろうこの時代に、何と配慮の行き届いた写真なのでしょう。
白人がいて、黒人がいて、東洋人がいて、男がいて、女がいて、老人がいて、若者がいて。
この写真の素晴らしいところは、配慮をしていながら、配慮をしていることを感じさせないところです。
被写体の人々が、みなとてもいい表情をしていて、しかも自然なのです。
近年のスター・ウォーズが、「どうですかお客さん、私たち、こんなにがんばって配慮していますよ!」とうんざりするくらいアピールしてくるのと、じつに対照的であります。
配慮は、控えめにするのがいい。
しつこくアピールしてくる配慮は、もはや配慮というよりエクスキューズ、つまり言い訳やアリバイ作りなのではないか。そんな気がしてなりません。
ジャケットの裏側には、さらに素敵な写真があります。中古レコード店で本作を見かけたら、ぜひ手にとってごらんになって下さい。
本作を聴きつつ、ジャケット写真を眺めつつ、はたして今後のスター・ウォーズはいったいどこへ行こうとしているのだろうか、なんて考えてしまいました。
★★★ | 採点表を見る |
Trombones: John Avant, Steve Berry, William Gilardon
Trumpets: Lionel Bordelon, Bobby Lewis, Murray Watson, Elmer Brown
Saxophones: Willie Henderson, Clifford Davis, Steele (Sonny) Seals, Mark Durham
Percussion: Tom-Tom 84 (Bells), Bobby Christian (Vibes), Quinton Joseph
Oboe: John Gustafson
Harp: Liz Cifani
Flute: James Mack
Strings: Avantino Calvetti, Elaine Mack, Elliot Golub, Suzanne Sporni, Martin Abrams, Harold Klatz, Karl Fruh, Roger Moulton, Richard Posner, Everet Zlatoss-Mirsky, Sol Boborov, David Hildner, Ellen Panitch, Edward Green, Harold Kupper, Kenneth Slowik, Peter La Bella
Background Vocals: Kitty Haywood Singers
Electric Guitar: Danny Leake, John Bishop
Bass: Bernard Reed
Keyboards: Tennyson Stephens
Cover Photo: Jim Houghton
Design: John Berg
Trumpets: Lionel Bordelon, Bobby Lewis, Murray Watson, Elmer Brown
Saxophones: Willie Henderson, Clifford Davis, Steele (Sonny) Seals, Mark Durham
Percussion: Tom-Tom 84 (Bells), Bobby Christian (Vibes), Quinton Joseph
Oboe: John Gustafson
Harp: Liz Cifani
Flute: James Mack
Strings: Avantino Calvetti, Elaine Mack, Elliot Golub, Suzanne Sporni, Martin Abrams, Harold Klatz, Karl Fruh, Roger Moulton, Richard Posner, Everet Zlatoss-Mirsky, Sol Boborov, David Hildner, Ellen Panitch, Edward Green, Harold Kupper, Kenneth Slowik, Peter La Bella
Background Vocals: Kitty Haywood Singers
Electric Guitar: Danny Leake, John Bishop
Bass: Bernard Reed
Keyboards: Tennyson Stephens
Cover Photo: Jim Houghton
Design: John Berg
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