2019/01/24

Norman Saleet / Here I Am ('82)

A1Let's Stop Before We Fall in LoveB1Here I Am
A2Magic in the AirB2Lines
A3Falling in Love with You TonightB3This Time I Know It's Real
A4High Cost of Lovin' B4Come Back Baby
A5Cover GirlB5Hang on In
 ロマンティックなバラードとギンギンのロック・チューンが交互に現れては消え、現れては消え、そして最後には何も残らない、そんなアルバムです。

 エア・サプライに提供した曲がヒットしたソングライター。
 B1がその作者バージョンなんだが、エア・サプライのごときペパーミントな清涼感はまるっきりなくて、暑苦しいオッサンの汗が飛び散る様子が目に浮かぶ、泥臭い魂のバラードと化しています。

 自らが歌うことに意欲を見せたソングライターは、これまで拙ブログに度々登場してまいりました。エリック・カズ、ランディ・グッドラム、トム・スノウ、ピーター・マッキャンなど。

 本作が彼らと一線を画するのは、制作者サイドがルックスを売りにしようとしたこと、これに尽きます。
 上で列挙したソングライターたちは、みな一様にルックスには無頓着でした。曲がよければ、歌がよければ、ルックスなんてどうでもいいじゃん、という裏方の気概。まあ諦観もありますけど。

 しかしこの男、ノーマン・サリート。見て下さいよこの作り込んだジャケット写真を。
 上着の前チャックを全開にしてますよ。そして絶妙の照明コントロールにより、腰のあたりを真っ暗にしています。
 あ、もしかしてチンポ出ちゃってる?…なんて思う人はいないにせよ、あふれんばかりの男の色気でむせ返りそうです。

 この時代なのでおそらくは、リック・スプリングフィールドあたりが走ってるスター街道に乗せてやろうと目論んだのでしょう。"Norman Sallitt"を"Saleet"とイケてる名前に変えたのも、そのへんを狙ったんじゃないのかなあ。

 ノーマン・サリートのアルバムは、本作しかありません。悲しいかな、思惑通りのスター街道を走ることはなかったのです。
 だが彼には彼の道がありました。そう、サリートの道が。なんつって。
★★★

Produced by Ted Glasser for Ted Glasser Productions

Arranged by Jimmie Haskell
String Arrangements by Steve Rucker on B1, B3 and B5
All Songs Written by Norman Sallitt (aka Norman Saleet)

Musicians
Ed Greene: Drums
Dennis Belfield: Bass
Jai Winding: Piano
Steve Rucker: Piano
Davey Johnstone: Guitar
Norman Saleet: Guitar
Scott Shelly: Guitar
Joel Peskin: Sax
Michael (Gah) Saleet: Acme Siren
Sid Sharp: Concertmaster

Background Singers
Julia Waters Tillman
Maxine Waters Willard
Oren Waters
Yvonne Elliman (Featured on A4)
Jim Haas
John Bahler
Jerry Whitman
Jon Joyce
Joe Chemay

B1, B3 and B5 Recorded at California Recording
Engineered by John Brady and Del Kacher
B2 Recorded at Hollywood Sound Recorders
Engineered by Tom Perry
All Other Songs Recorded at Devonshire Studios
Engineered by Ron Malo

All Songs Mixed at California Recording
Mixing Engineer: John Brady
Mastered at Kendun Recorders
Mastering Engineer: Jeff Sanders
Assistant Engineer: Lindy Griffin

Art Direction / Design: Mike Doud
Photography: Tom Gibson
A&R Coordination: Kathy Dopp

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