2018/11/05

Joe Jackson's Jumpin' Jive ('81)

ジョー・ジャクソン / ジャンピン・ジャイヴ
40年前の黒人音楽を題材にして、活気あふれるサウンドを作り出したジョー・ジャクソンは、さすがに目のつけどころがスルドイ。1981年ロック・レコード界のアイデア賞は、ジョー・ジャクソンのこのアルバムに文句なく決定である――解説:中村とうよう
ジョー・ジャクソンのニュー・アルバムは、何と40年代のジャイヴ・ミュージックに挑戦!
自らのアレンジによるスウィンギーなプレイは実にゴキゲン。
音楽の本当の楽しみ方をストレートに伝えてくれる。
A1Jumpin' with Symphony Sid
ジャンピン・ウィズ・シンフォニー・シッド
B1Jumpin' Jive
ジャンピン・ジャイブ
A2Jack, You're Dead
ジャック・ユーアー・デッド
B2You Run Your Mouth (and I'll Run My Business)
ユー・ラン・ユア・マウス
A3Is You Is or Is You Ain't My Baby
ベイビー、お前は誰のもの?
B3What's the Use of Getting Sober (When You're Gonna Get Drunk Again)
酔いを醒まして何になる
A4We the Cats (Shall Hep Ya)
ウィ・ザ・キャッツ
B4You're My Meat
ユーアー・マイ・ミート
A5San Francisco Fan
サンフランシスコ・ファン
B5Tuxedo Junction
タキシード・ジャンクション
A6Five Guys Named Moe
モーという名の5人の男
B6How Long Must I Wait for You
哀しき待ちぼうけ
 何とスリリングなオビでしょう。少しでも定位置からずれると、たちまちジョー・ジャクソンの身体が異形になってしまいます。上の画像もいまひとつ合ってないよね。

 ごらんの通りオビにはジャンピン・ジャイ「ブ」、そしてライナーノーツにはジャイ「ヴ」とあります。

 どっちが正解なんだよ。(いちおう記事は「ヴ」で上げておきます)

 さらに厳格にツッコむと、本作はジョー・ジャクソンなるアーティストの、ジャンピン・ジャイヴというタイトルのアルバムではありません。
「ジョー・ジャクソンズ・ジャンピン・ジャイヴ」これがアーティスト名を兼ねたタイトルね。ジョー・ジャクソン率いるセプテットの、1枚こっきりのアルバムです。

 ジョー・ジャクソンが本作に寄せた言葉があまりにも素晴らしいので、以下に引用しますね。
「ぼくのオヤジがぼくくらいの年齢だったころ、ジャズはカーネギー・ホールで演奏されるようなリッパな音楽じゃなくて、女郎屋の音楽だった」

 いいこと言うなあ。
 単に現代のジャズ・シーンをくさしているだけでなく、ジャズの本質を射抜いているようにさえ思えます。

 ジャズはかつて、今よりずっと下賤で、ずっと快楽的な音楽だったんだよねきっと。もともとジャズってセックスの意味だったそうだし。
★★★

Arranged and Produced by Joe Jackson
Associate Producer and Engineer: Norman Mighell
Assisted by Matt the Goose
Horn Arrangements by Joe, Pete, Dave and Raul
Recorded May 1981 Basing Street Studios, London
Photography: Anton Corbijn
Design by Anton Corbijn and Joe Jackson
Logo by Pete Covington

Pete Thomas: Alto Sax
Raul Oliviera: Trumpet
Nick Weldon: Piano
Joe Jackson: Voice and Vibes
Dave Bitelli: Tenor Sax and Clarinet
Graham Maby: Bass
Larry Tolfree: Drums

Backing Vocals by the Whole Band

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